あけましておめでとうございます
新規投稿者 進藤信博  投稿日 1/4(火) 14:57:22  返信も含め全削除
あけましておめでとうございます。会員No.006の進藤です。

この正月に「公共事業を内側から変えてみた」(桑原耕司 著)日経BP社という本を読みました。建築のCM(コンストラクション マネジメント)の話です。

CMはほとんど民間工事では適用されていたそうですが、この本は、公共事業でコンサルタントCMが初めて適用された佐賀市の小学校建設プロジェクトについて、ドキュメンタリーに書かれてあります。とても面白く、すーっと読めてしまいます。とても面白いです。そして考えさせられます。

著者が代表を務める希望社(岐阜県)が設計が終わっている案件に、発注者(佐賀市)に代わってCMR(コンストラクション・マネジャー)としてJCM(日本型コンストラクションマネジメント:希望社独自の建築生産システム)を適用した結果、最初の契約額がが設計金額と比べて約15%低減できた、ということです。従来の総金額による入札ではなく、工事見積内訳明細書を提出して貰い、一項目毎単価を詰めていく方法です。

民間では、厳しい競争状態にある建築も公共事業では、落札率が予定価格に対して95%くらいなんだそうです。それが設計が終わっている案件でさらに10%低減できたということなんですね。

建築と土木では違いがあると思いますが、財政的に厳しい自治体が、「金はないが必要なインフラは作らなければならない」というジレンマを解決するためには、「良いものを安く」提供して貰わなければならない、ということです。本書の中にも何度となく出てきます。

阿座上先生のおっしゃる「良いものを安く」という要請は、色々な形で現れてくるのだ、と改めて思った次第。是非ご一読をお勧めします。


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