過当競争と過剰スペック
新規投稿者 進藤信博  投稿日 09/11/22(日) 02:52:58  返信も含め全削除
商品のコモデティ化という言葉があります。コモデティというのは日用品という意味ですが、コモデティ化というと「市場に流通している商品がメーカーごとの個性を失い、消費者にとっては何処のメーカーの品を購入しても大差ない状態のこと」になります。

この状態では、価格競争になり企業収益を圧迫しますので、企業は差別化戦略を取ろうとします。付加価値を高める−高付加価値商品を売ろうとします。しかしこれも消費者にとっては必要のない機能が付いてきて、過剰性能(スペック)になる場合があります。スペック競争に明日はないと言われています。

こんな話どこかで聞いたことがありませんか?

工事のスペック(仕様)は、発注者の仕様書により規定されています。この仕様書は発注者によって違いがあるものの使用する材料の産地、品質規格、寸法等細かく規定されていますし、構造物の品質、出来形も細かく規定があり、どんな施工会社であろうと一定のレベル以上のものができる仕組みになっています。したがって価格競争に突入してしまうのです。

総合評価による技術提案というのがあります。価格だけではなく技術も評価しようということですね。これもどうでしょうか?差別化を図ろうとするあまり、社内規格値と称して必要以上のスペックで施工しようとしたり、余剰な管理体制(人や機械、やり方等)を取ろうとしたり、ということはありませんか。
要はあまり意味のない過剰スペックになっているのじゃないかと思います。

さて、本当に発注者の求めている機能(付加価値)というのはどんなものでしょうか。
さらに発注者の後ろに控えている消費者(国民)はどんなものを求めているのでしょう。工事レベルで考えても難しいものがありますね。


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