15.各種管理資料を工程表で統合化
新規投稿者 阿座上洋吉  投稿日 8/14(水) 13:45:08  返信も含め全削除
 比較的管理が行き届いている企業の原価管理は、実行予算制度を採用している企業が多い。原価の予算額から実際発生費用を控除して予算の残を管理していく方式である。また、品質管理についても技術者が経験的に身に付けた品質管理のノウハウで施工するのが一般的な建設業の形態である。現場は一つの独立した形態で管理されるため、経営者の代理人が必要であり、現場代理人は担当現場の経営者的仕事を担当する。一般的に現場代理人は技術者である場合が多く、現場の経営管理と技術的工事管理を兼務しなければならない。1日の作業終了後には実行予算書の記録やISOの書類作り等現場事務員も兼任させられる場合が多く、毎日、残業せざるを得ない状況が続きへとへとに疲れてしまう。これが毎日続くのであるからたまらない。本社の支援体制が悪く連係プレイが機能しないのである。しかも毎年繰り返していても一向に現場の管理システムが進化もしなければ合理化・近代化も進まない。何故だろうか。それは毎回現場で苦労する作業の真実な記録が残されていないため、現場管理システムとしてのノウハウは本社に蓄積されていないためである。
 これからは科学的管理法により毎日の真実な作業記録が残され、これを進化させて本社にノウハウとしてが蓄積され、本社からの現場支援体制を整えなければならない。この本格的な科学的管理法は、当研究所のホームページで「コストコントローラ講座」で連載が始まったのである。
 新しいネットワーク工程表によって、すべての工事管理のための道具を統合化され、工種別施工時間データやISOによる品質管理データ・証拠写真データ・安全管理データ等、現場データを工種別に統合化させてトータルシステムを構築しなければならない。これによって本社の現場支援システムが整備され、現場の工事管理が機能化され事務処理等の作業も軽減される。通常の工程表は、工事別の流れを基本とした工種の組合せであるから、工程表の基本的な部分は変わないが、工事管理の道具としての工程表は常に統合させるよう努力することが肝要である。自分専用の実行予算表や役所提出用のネットワーク工程表・書類作成のためのISOをバラバラに作成するやり方は中止すべきである。統合化による省力化は、結果的にみて大きなコストダウンになるのである。(阿座上洋吉)

返信 1 佐藤士朗  投稿日 9/20(金) 22:36:58  削除
現在の原価管理方式は積算体系に基づいた管理手法から抜けきれず、必ずしも実作業工程に沿った形でなされてはいません。 この問題が積算と実行予算作成と日報管理(原価管理)の関係を難しくしてしまっていると考えています。 言い換えれば、標準歩掛:標準単価or見積単価、自社歩掛:実行単価、そして実績歩掛:実行or実績単価という3つの歩掛、4つの単価の関係になってくると思います。 単に原価管理を行うだけであれば、実行予算対原価の差し引きでいいかもしれませんが、利益管理になると意外と見過ごされがちな実績歩掛の把握が大切になってきます。 材料費、労務費、機械、経費、外注費の原価要素でのコストダウンは限界があり、この部分を追求しすぎると共倒れの世界になってしまいます。 残された利益追求の道はおっしゃる通り単位当りの数量を上げることになるかと思います。 そのためには日々の実績歩掛をきちんと把握し、その現場における実作業工程での損益分岐点をマネージメントしていくことが大切になるのではないでしょうか。 この管理は多分現行の積算体系を基準とした管理体系では難しいと思います。 原価管理は工程管理であり、歩掛管理であり、利益管理であるということを忘れてはならないと思います。 原価管理手法の見直しを図らなければならないときになっていると感じています。

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