27.市場経済に欠陥はないのか(その1)
新規投稿者 阿座上洋吉  投稿日 11/6(水) 23:51:49  返信も含め全削除
1.市場経済の競争激化の根源は何か
 市場経済を自由主義経済ともいい、市場において自由な経済活動をする制度である。市場は原則として規制がないことを前提としている。そのため市場は際限なく競争する運命を持っている。人間はなぜこうも競争をするのであろうか。それはDNAの中に組み込まれた競争遺伝子の性である。すべての生物には「競争相手に負けるな」という設計図に書かれた遺伝子の指令で動かされている。人類の歴史は戦争という争いの連続である。今後も争いがなくなることはないであろう。悲しいことであるが世界の平和も難しいし、子供社会のイジメ問題もこの競争遺伝子の性である。しかし、競争遺伝子がなければ生物の進化もなかったし、人類は途中で死滅していたであろう。人類がここまで進化したのもこの競争遺伝子のおかげで、競争遺伝子の大きな恩恵を受けている。しかし、人類はいまだに競争遺伝子をコントロールする術を持っていない。そのため人類は激しい競争の繰り返しでストレスを蓄積させてしまう。その対応策として喧嘩行為をルール化し、スポーツやゲームを考えだし蓄積したストレスのガス抜きをするようになった。

2.競争遺伝子を経済活動へ組み込んだ制度
 競争遺伝子を組み込んだ経済制度が市場経済である。その競争遺伝子を野放しにした経済制度であるから、競争原理が市場において無限に作用するため、際限なく競争が激化する仕組みを抱えた経済制度が市場経済である。人類の不幸なことはこの点であるとマルクス・レーニンは指摘し、財産の激しい獲得競争を中止し、人類の幸せを別に追求すべきであると主張し、市場を無競争にする計画経済を導入したが、生産性の低下が長期に作用し実験は失敗に終わってしまい結果的に市場経済化に移行せざるを得なくなった。財産の獲得競争を無視すると国の経済が破綻することが実証されたのである。現在は一部の国を除いて大部分の国は競争原理をベ−スにした市場経済を採用するに至っている。そのため世界の市場経済は益々激しい競争環境が整ってきている。人類の競争遺伝子を経済制度に組み込んだのであるから当然である。

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