31.市場経済に欠陥はないのか(その5)
新規投稿者 阿座上洋吉  投稿日 12/4(水) 05:45:30  返信も含め全削除
1.仁義なき戦いの対応策は人類の知恵
 自由主義経済とは、経済活動を市場において野放し状態にすることであるから、当然、過剰な競争まで誘発する欠陥を抱えている。この点は前にも指摘したが、人類は何故こんなに過剰に競争するのであろうか、世の中には適当な競争ってあるのであろうか、間違いなく行き過ぎた競争があることも事実である。このような市場経済の欠陥に対応するため、水面下で闇のルールが発生する必然性があるのであろう。談合は悪であることを知りながら、その行為に及ぶことから必要悪といわれ、談合が水面下で絶えることなく今日まで続いてきたのである。このような無限大に作用する競争原理の対応策として発生したものが談合である。その善悪を別にして人類の知恵であったかも知れない。

2.水面下ルールの進化と崩壊
 古き時代の談合には、強気の人、弱気の人等が入り混じり、多額な談合金が飛び交った時代もあり、泣き落とし戦略まであったと言われている。この水面下の談合の有り様は社会の縮図とまでいわれ、建設市場でのミニ市場を形成していたと考えられる。そのような談合が続く中でリーダーが生まれ、取り仕切り安定するとリーダーはボス化して談合市場に君臨した。この状況下ではボスから仕事をもらうという構図が出来上がり、ボスとして認知されると大きな権力を得て、ボスによる本格的交通整理が始まったのである。このように全国各地に発生した談合の形態は多少の相違があるが近年まで続いていた。その仕組みが近年急速に崩れ始めてきた。

3.民の談合形態から官製談合へ
 ある地域では民主導によるリーダーの調整能力が低下時点で、談合調整ができず談合市場が大混乱に陥り収拾がつかなくなり、発注者に調整の要請が業界団体から出た時代があり、その要請により始まったのが官主導の割付である。近年まで比較的安定して続いた地域があるが、この官主導の割付時代に入いると政治家が介入し易い環境になり、業界からの依頼を受けた政治家が活躍のチャンスの場となったのである。これを政治家による交通整理といい近年まで続いていたのである。しかし水位が下がり水面下の闇のルールが水面に現われてきたのであろう。

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