32.村の掟が機能しない
新規投稿者 阿座上洋吉  投稿日 12/11(水) 20:35:14  返信も含め全削除

1.村の掟が通用しなくなった
 長い間続いてきた日本社会は村社会の文化であり、村で合意された暗黙のルールや長老が取り仕切るという掟があった。これは熾烈な競争を嫌う日本人が作り上げた「和の文化」である。そんな社会で生まれた日本の企業も「和の文化」を重視してきた。各種業界には和を重視した親睦団体が数多く存在し、人材についても協調性と組織陣が重要視された。その中で生まれたのが水面下のルールである談合や割り付けである。それは競争を和らげるために暗黙の了解された重要な文化であった。村社会で生まれた談合等を肯定するわけではないが必然性があり、その機能とパワーは神代の時代から続いてきた日本の文化であっただろう。この長く続いた水面下の文化が何故か全国一斉に崩壊が始まったのである。これは地殻変動が起きているとしか言いようがない。

2.地殻変動が起きた社会的要因
(1)エリアレス化で村の掟が崩壊した
 何回かの記述の中で示したが、エリアレス化社会の現象である。エリアレスとは村というエリアを崩壊させたことであり、長年続いた村の文化が根本から崩壊したことを意味しているのである。どんなに頑張ってみても村の中でしか通用しない掟を部外者に通ずる掟ではないのである。村の掟は村というエリアが存在してこそ作用するのであって、村が消滅した時点で村の掟も消え去ったのである。

(2)正論で動く社会が出現した
 村というエリアが消えたことで人間の行動エリアが拡大する。これがエリアレス社会の特色である。多くの村が融合化したエリアレス化した有様は、他民族国家の様相を呈した社会が出来上がり、自分が所属していた旧村の掟が通用する環境ではなくなってきた。現在地球規模で合意されたルールは「正論」という掟である。わずか一部の国の強引な論理があるが、世界中の大衆が受け入れる論理は正論である。近年までは自国のエゴの論理で強引に動く国が多かったが、いずれは地球規模で正論が予感できる時代の始まりである。

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