45.本格的産業空洞化の影響
新規投稿者 阿座上洋吉  投稿日 3/12(水) 18:10:13  返信も含め全削除

1.先進国の産業空洞化が本格化してきた
 近年の産業空洞化の現象は、発展途上国だった地域が産業先進国に追いついてきたため、自国の高い人材では採算が取れないため起きている現象である。特にドイツと日本が激しい空洞化に悩まされている。この現象は人件費が高い国から始まっており、エリアレス化による地球規模の現象であるから治まる気配がないのも当然である。経済に国の境目がないエリアレス化現象である。品質が同じであれば人件費が高い国が作れば原価が高く競争力を失うことは当然であり、人件費の安い国が競争力を出すことも当然の現象である。したがって、先進国の人件費が今のままでは必然的にその国の産業が空洞化する。日本やドイツが高度成長した時代を考えてみても同様である。国の経済的国境のカベが高かった時代は、国別に人件費の高低に大きな差があっても相互に影響はしなかったのである。しかし、今日では経済的には国境線がなくなり、人も物もお金も出入り自由になってしまったのである。これが地球規模のエリアレス化の恐ろしさである。各国が独自に自国の経済政策や経営政策がとれた時代とは分けが違うのである。これからの経済政策や経営政策は、この地球規模のエリアレス化社会を前提として組み立て直さなければならない時代が到来した。

2.賃金の下落が本格的に始まる
 世界の現状の中で先進国の産業空洞化は益々進行する。エリアレス化による自然の流れであって止めることはできない。そのため賃金の高い国は産業空洞化によって当然大失業化が進むことになる。そのため国全体の人材市場の賃金に大きな下げる力が作用する。有能な人材が多数失業し人材市場に溢れてきた。企業間競争の中で競争相手がこの人材市場から低賃金で有能な人材を確保すれば強力な競争相手となり、双方に低賃金化の力が加わり人材市場の賃金全体を押し下げる結果となるのである。歴史上過去にはこのような人材市場の賃金レベルが地球規模で動いた事はなく、人類は初体験を向かえている。この現象は個々の企業経営の基盤を根本から揺り動かし始めており、国全体の経済にも大きな影響を与えて、国の経済全体が揺れ始めてきたのである。



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