139.時間管理の視点で原価を整理<その16>
新規投稿者 阿座上洋吉  投稿日 1/13(木) 20:02:32  返信も含め全削除

1.原価管理の対象にならない時間固定費
 原価の発生は、時間の視点で分類すると時間固定費と時間変動費に分けることができる。時間固定費は時間の経過に関係なく発生する性質の費用であるから、その典型的な費用は材料費と外注費である。大手ゼネコンは労務費と経費が比較的少なく、材料費と外注費のウエイトが大きくなる。そのため大手ゼネコンの原価管理の関心ごとは、実行予算によって建材店と下請業者に対する安値交渉することが、原価管理であると思い込んでしまう。これが実行予算による金額管理の最大の欠陥である。下請企業は元請から材料支給を受ける場合が多いため、下請は労務費と経費にウエイトがかかり大部分が時間変動費となる。このように材料費を除けば外注費も最終的段階では時間変動費となるのである。材料費のような時間固定費は、現場の作業状況で変動するものではないから、原価管理の対象とすることは間違いであり、現場の視点でみれば管理によって材料費の軽減ができるものではない。これを管理不能費と言い原価管理の対象にはならないのである。

2.原価管理に重要な狙いは時間変動費
 時間変動費は労務費と経費であり、時間の経過によって発生する典型的な原価が労務費である。作業員の賃金が出来高払いの契約であれば生産高比例費となる。時間給であれば典型的な時間比例費となるが、ここでは時間比例費としての労務費を前提に記述する。本来原価管理とは、時間比例費をコントロールすることが目的であり、時間比例費は時間管理によって管理が可能となる費用であるから、これを管理可能費という。元請の管理技術者が時間管理の重要性をもう少し認識してくれると、下請企業は大いに利益を上げることができる。下請企業は時間変動費にウエイトがかかっているのであるから、下請が効率よく施工できる時間管理をしてくれれば、下請が儲かることは当然である。しかし金額管理にしか感心がないゼネコン技術者によって、無駄な時間ロスが発生し、一部分を担当する下請企業では時間管理が不可能である。下請が利益を上げることができれば長期的視点でみれば元請のコストを下げるヒントはここにあるのである。

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