165.良いものを安くは市場経済の大原則
新規投稿者 阿座上洋吉  投稿日 7/21(木) 10:47:55  返信も含め全削除

1.良いものは高いと思い込み
 単純には良いものは高くなるのは原理であり当たり前である。しかし、市場経済の大原則は良いものを安く作らなければいけない。日本の建設業界は良いものを高くなるのは当たり前と思い込んでいる。コストを下げる努力はあまりしていない。そのため安く落札したものは手抜き工事等や安い建材に切り替えてで利益を上げようとする。手抜き工事は違法行為であるから許されるものではないから、巧妙な手抜き工事を研究することになる。近年多発している法外な料金をとるリホーム業者の行動を見ると、素人の分らない部分の手抜き工事による違法行為が絶えない。素人の発注者には業者から提出される設計図や仕様書、見積書等の関係書類を見せられても、品質や価格、手抜き等の判断ができない。そのため品質や価格についての紛争が耐えない業界である。建設業界は経済の発展や生活環境等に深く関係する重要な産業でありながら、真から信用されない業界として珍しい存在である。このままほっておくわけにはいかなであろう。ではどうすればよいのか。

2.良いものを安く作る
 市場経済の大原則である良いものを安くする方法以外に答えはない。市場経済の法則は単純明快であって、良いものを安く作ればよいのである。現代社会において品質の悪いものを作ることは企業の存続に影響するから、仮に儲かるという理由で手抜き工事をすれば、一時の利益のためであって、企業の継続を考えていない行為である。良いものを作る技術があることを前提とすれば、あとは安く作る技術を本格的に研究する以外に方法がないのである。然るに建設業界の技術屋さんは、良いものを作ることは単純に高くなるとの思い込みが強く、コストを下げる方法がないと思い込んでいる。このシリーズの解説で何回かの繰りかえしの解説をしているが、業界のコストダウンの努力は一向に進まない。まことに残念なことであるが、これからの超競争社会においては、過去の延長線上の考え方や行動では企業の存続はありえない。いよいよ生き残りをかけて技術者は本格的にコストダウンの技術を磨かなければならない時代の到来である。

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