168.請負業の宿命と変化のうねり
新規投稿者 阿座上洋吉  投稿日 8/10(水) 11:31:23  返信も含め全削除

1.橋梁工事業者に見られる企業体質の特徴
 橋梁工事業界の談合事件は、他の専門工事業に比較して特に談合の必要性を抱えた特色を持っている。それは建設業としての受注行為の部分と、鉄骨組立という工場生産の部分の二つを兼ね備えた業種である。第一の請負行為の部分は、他の業種(ゼネコンやその他の専門工事業)と同様に多少の受注時期の変動があったにせよ、固定費を最小限に抑え、次の受注までじっと我慢していれば延命することができる体質部分である。第二の工場生産の部分は、工場、設備、職員等の膨大な固定費を抱えた装置産業である。工場が止まること自体が一挙に経営不安に陥る装置産業である。したがって、橋梁工事業は落札金額よりは、一定の仕事を確保することが重要な体質を持っており、他の専門工事業より不安定な経営環境にある装置産業である。しかし、このような体質を理由に国民に向かって訴えても通用するはずがなく、それなら撤退しなさいと言われるだけである。近年、始まった本格的な市場経済の情況は、市場がオープンになり公衆の面前で堂々と競争しなければならない時代になったのである。江戸時代からの残骸を取り除く以外に答えはない。

2.請負業としての宿命と変化の兆し
 請負業の宿命は、生産する前に販売合戦をする点にある。先に述べたように受注の波の変動によって、経営不安定化する工場生産の事情から、談合の必要性を訴えるものが多い。特に工場生産の橋梁工事業は、落札金額よりは仕事の配分の方が重要であり、橋梁工事業の悩みは非常に深いのである。しかし、これらの事情はあるにせよ、今後は益々談合が消えていく運命にあることは間違いない。日本の民衆意識と民衆行動の変化である。過去の必要悪時代の告発者は、リーダー不在やリーダーの力量低下の環境下で発生したが、近年の告発は発注者の内部や業者の内部からも告発者が出てきた。社内の不穏分子による仲間からの告発である。従来の談合破りとは要因が違う現象が起きている。今、日本人に大きな意識変化が起きており、過去に通用したビジネスルールが壊れ、新しいルールへの移行期と見なければならない。その対策はどうすべきであろうか。

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