181.現場共通費の基礎的配分計算(その3)
新規投稿者 阿座上洋吉  投稿日 11/23(水) 16:16:47  返信も含め全削除

3.時間法(時間基準)による配分法
 時間法は各現場で稼動した各種の時間データによって現場共通費を配分する方法である。したがって、時間法は、作業員や車両運搬具、機械装置等の現場で稼動した時間データがなければ利用できないものである。そのため現場責任者や運転手等から作業日報や運転日報等の時間データの提出を受けなければならない。この点で原価計算担当者が自分で把握した原価データだけで計算可能な価額法とは違う。価額法であれば原価計算係等の事務系職員が自前の原価データで配分計算が可能であるが、時間法は作業員や車両運搬具、機械装置等の稼動時間を現場担当者から提供を受けなければならない。しかし価額法に比べ科学的データを基準に配分するのであるから、価額法に比べ時間法は現場共通費の現場配分の精度が上がる利点がある。

(1)直接作業時間法(直接作業時間基準)
 各現場の直接作業時間の割合に応じて配分する方法で、現場共通費\960,000を、1号現場の直接作業時間480時間、2号現場の直接作業時間660時間、3号現場の直接作業時間360時間、総直接作業時間の合計1,500時間を基準にして配分計算する方法である。
  @ 現場共通費\960,000÷総作業時間合計1,500時間=\640・・・・1時間当りの配賦率
  A 1号現場の直接作業時間480時間×配賦率\640=\307,200・・・1号現場配賦額
  B 2号現場の直接作業時間660時間×配賦率\640=\422,400・・・2号現場配賦額
  C 3号現場の直接作業時間360時間×配賦率\640=\230,400・・・3号現場配賦額
 各現場に配分した現場共通費の1号現場分\307,200と2号現場分\422,400、3号現場分\230,400を合計すれば\960,000となり、当初の現場共通費の合計に一致する。

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