186.現場共通費の配賦の高度化(その2)
新規投稿者 阿座上洋吉  投稿日 12/28(水) 12:52:44  返信も含め全削除

1.現場共通費の高度化には費目の細分化が重要
 現場共通費の内容について検討してきたが、現場共通費を構成する費目の内容があまりにも雑多であり、費目の内容や性質についても大きく異なっている。これらを一括集計すること自体が乱暴である。そこででき得る限り費目の内容や性質を検討して、車両運搬具のみに関連して発生する費目を現場共通費から分離して集計することや、機械装置のみに関連して発生する費目も現場共通費から分離して集計することが必要になる。これらの費目が車両運搬具や機械装置を中心点に適切に集計することが可能になれば、車両運転時間法や機械運転時間法その他の手法が有効に活用することができるようになる。現場共通費から特定の費目を抜き出した残りの現場共通費は、少額なもので雑多な費用だけが残ることになる。これについては簡易な直接原価法等で十分であろう。

2.更なる細分化による高度化
 車両運搬具や機械装置中心に該当する費用が適切に分離された場合であっても、更なる高度化を計るためには、車両運搬具や機械装置等の中心に集計した費目を、更に細分化することが必要である。それは車両運搬具といっても形式や機能、用途等が大きく違う車両があるためである。積載量10トンのものもあれば50トンのものもあるし、平台式のものもあればダンプ式のものもある。これらの種類の違う車両運搬具に関する費用が一括されて集計されているものを、一括して車両運転時間法によって現場負担額を計算しても、各現場に対する負担額は決して適切なものにはならない。そこで車両運搬具を中心に集計された費用は、さらに車種別費用に細分化して、車種別に費用を配賦することが高度化への方法である。機械装置に関しても車両運搬具と同様であって、現場共通費の中から機械装置中心の費用を集計し、更に機械装置の種類別の集計が重要となる。例えばブルドーザーを中心点として集計することやパワーショベル中心点として発生する費用の集計が重要である。

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