218.言い訳が通用しない現場管理の真実
新規投稿者 阿座上洋吉  投稿日 06/8/2(水) 23:23:25  返信も含め全削除

1.言い訳が通用しない現場管理
 現場では何が起こるか分からないという言い訳を繰り返し主張しても何の解決にもならない。この主張は全く意味のないものである。重要なことは言い訳ではなく改善やその対応策を進めることである。そのためには、純作業部分のコストとハプニングによるコストを分離して原価計算をすること常態化すべきである。経理的原価計算は、材料費、労務費、外注費、経費の4区分に集計する。この分類は費目別原価計算という。現場の原価計算である実行予算は、A工事、B工事等の工種別原価計算である。いずれもハプニングコストの集計がない。そこでこれからの原価計算には、ハプニングによって発生する原価を別途集計すべきである。事故等が発生した場合は、事故のコストがいくらか、雨降りで現場が中断したら雨降りコストがいくらか等、ハプニングの原因別コストを集計すべきである。このようなハプニングコストが別途集計されれば如何にハプニングコストが膨大に発生しているかの認識が高まる。現在の建設現場の原価計算は、経理的な費目計算や現場の工種別原価計算には、実際には発生しているのにハプニングコストの記録がない。他の原価の影に隠れている。

2.不幸な建設業界の原価計算
 建設業界の原価計算は、昔から純作業のコストとハプニングコストを一括集計することが当たり前になっている。これが建設業界の不幸の始まりである。それは工事が終わってからハプニングの恐ろしさを味わうことになるからである。ハプニングの原因分析もせずに、この現場は儲からなかったと嘆いている。しかも、何故、儲からないかの理由さえ分からないままである。これでは改善ができるはずがない。繰り返しになるが、現場技術者の責任でない場合であっても、ハプニングコストの恐ろしさは同じである。天候の理由であろうが、発注者等の理由であろうが、ハプニングが起きれば必ず工事が中断する。その工事中断が少しの時間であっても、中断中の時間比例費は発生し続けていることを忘れてはならない。近年の原価の中には時間比例費のウエイトが高くなっていることを十分に注意すべきである。

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