222.下請管理の高度化は可能か
新規投稿者 阿座上洋吉  投稿日 06/8/30(水) 11:42:46  返信も含め全削除

1.下請に対する科学的管理の本物
 元請のゼネコンとしての専門工事に関して科学的な工事管理をすることは難しい。何故ならゼネコンの工事管理は、全工事を総合的に統括管理することにあるから、専門工事ごとの個別の工事管理について深い技能や技術がない。しかも専門工事は多岐にわたるため、ゼネコンの技術者が各専門工事について高度な工事管理の知識や技術を持つことは不可能なことである。しかし、理想的には専門工事について高度な工事管理ができることが望ましいことも確かである。できればゼネコンにも各専門工事業の技術者の力量と同等の能力があれば、全体の総合工事管理も理想に近づくことは間違いない。これは理想論であって現実的ではないが努力目標とすべきである。可能であればゼネコンの管理技術者の下に、専門工事ごとに特化した専門技術者を配置し、専門工事業者の作業はゼネコン所属の専門技術者の管理下で施工する方法の方が、ゼネコンとして本来の力量が発揮される。このよう業態は日本型ゼネコンの特色と米国型CMの特色を統合化した形態になり、総合工事管理についても有効に作用するであろう。現実のゼネコンの技術者の意識は、専門工事業別に予算を配分と発注者に対する納期管理ぐらいである。本来の総合工事管理の体裁になっていないのが現状である。

2.予算配分中心の手法から本格的下請管理へ
 ゼネコンの総合工事管理技術者として、各専門工事が如何に有効に力量発揮できる施工環境を構築するかが問題である。ゼネコン技術者による総合工事管理が的確でなければ、専門工事業者は混乱するだけである。専門工事は前後左右の工程管理と密接な関係にあるため、工事全体が有機的にバランスのとれた総合工程管理が必要となる。しかも専門工事業者にとっても最適な工事計画で管理されなければならない。現状は、ゼネコンの総合管理が不適格であり、専門工事に不具合が生じても専門工事業者が我慢している状況が多い。そのため専門工事業者は予定通りの利益は上がらないし、品質管理や安全管理まで適切に実行できないで悩んでいる。多くのゼネコンの総合工事管理有効に作用するために、注意深く研究することがビジネスチャンスになる。

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