295.外注費に関する恐ろしい落とし穴
新規投稿者 阿座上洋吉  投稿日 08/3/5(水) 21:00:07  返信も含め全削除

<前週の続き>
 前週の技術者研修会のアンケートに「工事が始まった後に管理しても原価が下がらないでしょうから、」という意見の部分があった。この意見について再度検討することにしたい。

1.下請に対する外注費について
 外注費は、施工開始前に仕様書に従い、下請契約によって金額が確定するものであるから、施工開始後にコストダウンを誘導することはできない。という意味であろう。このアンケートの意見は基本的に正しいのであるが、これには前提になる条件がある。元請の技術者が最高の工程管理を実施していることが前提となるのである。何故なら、下請の施工ミスで利益が上がらないのは下請の責任であるが、元請の不適切な工程管理が原因で、手待ち時間が断続的に発生し、そのため下請業者の利益が上がらない場合は下請のせいではない。これは元請の工程管理が不適切であるために起きる現象で、前工程や並行作業の工程の不具合の問題である。このような不具合による下請企業のコストアップは、元請の技術者の工程管理能力が問われるべきものである。

2.下請企業の泣き寝入り
 元請が公共工事の支障物件で電柱や信号機の移設で工事が中断する場合がある。この場合、仮設材や重機等のレンタルは発生するため、元請は大きな損害を被ることがある。発注者と多少の設計変更や発注者の責任部分を指摘し、多少の工事金額を割り増しされる場合もあるが、大部分はコストアップとなり施工業者の損害である。これと類似した現象が元下関係で日常的に発生している。元請の工程管理が適切であれば避けられるものが、元請の技術者の不適切な工程管理によって起きる人為的な損害が、下請にすべて押し付けられるのである。そのため、当初利益が出る工事であると見込んで下請は受注するのであるが、工程管理の不具合で工事が終わる頃には利益が全て食いつぶされてしまうのである。元請の技術者の責任は重いのである。もし、常に最良の工程管理がされていれば、下請は悠々利益を確保できるのであるから、外注費の金額は下がり、結果的にコストダウンの誘導となるのである。この点が今後のゼネコン(技術者)の優劣となって現れるのである。

返信 ご意見やご質問をどうぞ

パスワード

一覧へ戻る】 ※最新の画面を表示するには再読み込みしてください.