313.工程計画どおりにいかない理由
新規投稿者 阿座上洋吉  投稿日 08/7/16(水) 12:42:57  返信も含め全削除

<アンケートの意見に>
 専門技術者養成講座のアンケートに「予算を作成する上では、当然のことですよね。ただ現状では工程形悪どおりに行かないことも多いし、トラブルも多数あります。それをいかに調整するかだと思います。絶対ではないですよね。」いう意見があった。この意見は、研修内容である工事原価の発生メカニズムや予算作成等について、基本的にその重要性を理解しているようであるが、今一、実務における現状の問題が気になり、教科書どおりにいかないことを主張した意見である。

1.教科書どおりにいかない現実論
 教科書的に工程計画を立て予算書を作成しても、現実の施工は計画どおりに行かないことは当然であり、当り前のことである。特に建設業界の意見として天候異変による影響や、一つとして同じ物は作らないという主張や、現場では何が起こるか分からない。という意見が昔から多く、計画通りに行かない事情も他業界よりも深刻であり当然である。しかしそのような主張ばかりしても何一つ解決しない。これでは工事に関する全ての計画書の作成は出来ないことになる。しかし現実には過去の類似工事を参考にして、ラフではあるが計画書を作成されている。したがって、計画書の作成は少しでも科学的手法を取り入れて、精度を高め高度に機能する計画書を作成する研究が今後の課題である。

2.工程計画どおりにいかないと言う意見について
 現場技術者による上記の意見は最も多い意見である。「工程計画どおりにいかない」という部分の意見は、建設業界にとって最重要課題の部分である。なぜなら、全ての計画書は、科学的根拠があって作成したものであっても、各種の要件の中で推測計算したものであって、予測外の事象は突発的に発生する。そこでその時点で工程計画書を素早く修正し、修正後の計画書が瞬時に作成されなければならない。そのため電子データがなければ、突発事件が起きる度に速やかな対応が出来ないのである。つまり電子データによるネットワーク工程表は、電子データによるシミュレーションの道具であって、突発事件が多発する頻度が高い業界にとって、最も適切な対応ができる道具であることを知らなければならない。「工程計画どおりにいかない」という意見のように、手書きによる固定化した工程表を想定してはいけないのである。

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