317.机上の研究は原理原則で理論展開
新規投稿者 阿座上洋吉  投稿日 08/8/13(水) 22:58:39  返信も含め全削除

<アンケートの意見に>
 専門技術者養成講座のアンケートに「現場は生き物であり、作業計画は、机上での計算どおりには行かない。実務の現状は、作業員の人数にも多くの課題があるし、作業員の作業能力についても一律ではなく、計画どおりにはいかないから、教材のような計画どおりにはいかない。」いう意見があった。この意見はそのとおりであり当然である。教材作成者として全く反論することができない。標準化された教材の限界を指摘されたもので、教材作成者として反省しているが、解決する方法が見つからないで悩んでいる。

1.教材の限界と役割
 実務家教育の課題は、上記の意見のように教材が机上の空論であると指摘されることである。そこで出来る限り実務の実態に近づいた教材を作ろうと試みているが、業種別の特色が出てしまい益々詳細な部分で業種別の不具合が指摘される。業界や業種別に特化した研修会であれば、業種別に合致した詳細な教材が作成できるが、公的機関の一般的な研修会では、標準化した教材にならざるを得ないのである。

2.教材は現状改革のヒントになれば
 専門技術者養成講座に参加した80%以上の受講者は、現場改革について何らかのヒントになったとの意見であった。教材作成者としては、教材の目的はほぼ達していると考えてはいるが、上記のような意見が出ることは、更に工夫すべきと悩んでいる。しかしこのような意見の方も一考すべき点は、教材があまり実務に接近し過ぎると、実務の実態に一致してしまうことになるため、かえって改革のヒントにならなくなる場合がある。教材と実態との差が改善すべき問題点を指摘しているのであって、そこにヒントがあるのではなかろうか。教材は本来、理論的で原理原則にしたがって作成しなければならないものであるから、理論的な研究や原理原則が改善のヒントになると思って行動すべきではなかろうか。

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