323.コスト縮減の全社的意思統一の必要性(その1)
新規投稿者 阿座上洋吉  投稿日 08/10/1(水) 09:30:45  返信も含め全削除

<アンケートの意見に>
 専門技術者養成講座のアンケートに「現場の管理者はもとより、全ての職員がコストダウンを目指して努力しなければ、達成することは難しい。」という意見があった。コストダウンをするには現場だけの努力では解決できない。と叫んでいる声が聞こえるようであり、当然のことである。コストは現場だけが努力で達成できるものではなく、全社的な取り組みが必要なのである。現場の改革を進めるには、経営管理技術上の視点と人事管理上の視点が必要であるが、ここでは人事的視点の問題から先に取り上げることにした。

1.建設業界の人種問題
 建設業界には他業界より強烈な人種問題が存在する。それは事務屋グループと技術者グループとの人種問題である。これらの人種問題は、建設業界だけの問題ではなく、日本社会全体に存在する問題であるが、特に建設業界の人種問題は、差別化に近い強烈に区分されている。教育界であれば理科系か文系かの分類があるし、諸官庁であれば技官か事務官で分類する。日本人は人種を2つ分けることが当り前になっている。あるいは2つに分類することが人事管理の面で都合が良いのかもしれない。たしかに人間を2つの特性に分類し、両極端で比較すれば、文系か理科系の特色があることは確かである。建設業界では、現場を技術系の職員が担当するが、コスト管理の面であれば理科系の仕事ではなく、典型的な文系のノウハウが必要になる。理科系の人種では適切さに欠ける部分があり、人種問題が工事管理に大きく影響している。
 

2.情報共有化時代の人種問題
 IT化が進むにつれて、現場の職種に異変が起きている。IT化が進むにつれて情報共有化が急速に進んできたからである。情報共有化は、事務系も技術系の関係なく情報機器を通して仕事を進める結果となり、仮に人種問題が底流にあるとしても、通常の仕事は一体化して進めなければならない状況になってきた。もはや文系、理科系の人種問題があったにせよ、職場が人種別グループに分けて仕事をする環境にはなく、各種の知識や技術技能を持った人がチーム編成で同じ目的に従って一体化して仕事を進めることが多くなった。IT化が進む中で人種問題は希薄化が進んでいるのである。

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