325.コスト縮減に三者検討会の活用を
新規投稿者 阿座上洋吉  投稿日 08/10/15(水) 00:32:59  返信も含め全削除

<アンケートの意見に>
 専門技術者養成講座のアンケートに「三者検討会が重要であることが分かった。」という意見があった。三者とは,発注者,建設コンサル,施工業者の三者を指すのであるが,施工業者にとっては三者間の意思が通じていることは極めて重要であり,必要に応じて三者間で速やかに検討すべきである。

1.発注者の思いを表現する建設コンサルの業務
 発注者は注文品の品質や機能,気品等に深い思いがある。この思いを紙上で表現する仕事が建設コンサルの役割である。その意味で発注者と建設コンサルの間では十分に意思の疎通がなければならない。しかし,この二者間で十分に検討されたとしても,施工の段階で不具合が発見される場合がある。人間のすることであるから完璧なものはあり得ない。設計上の見落としや間違いといったミス等は付きものである。これは,発注者の立場で分かるものもあれば,建設コンサルの立場で気がつくもの,また施工業者が施工の段階で発見されるものもあり,立場が違うと視点が変わるものであり,三者三様の視点で不具合が発見されるものである。

2.三者検討会を有効に活用すべき
 人間はミスをするものである。問題は,ミス等が発見された後の処理が重要である。そのミス等により発生する損害を最小限にすることが重要である。不具合が発見され設計変更等が行われる場合,その間の施工は中断される。施工が中断されても機材等のレンタル料は時間比例費であり,中断中も発生し続けるのである。この中断による損害は,発注者に起因するものであれば,発注者が負担すべきであるが,実際には立場の弱い施工業者が負担させられる場合が多い。また,建設コンサルに起因して発生する損害は,建設コンサルが負担すべきである。この場合でも建設コンサルが負担しない場合が多い。なぜなら建設コンサルの成果品が発注者に納品された段階で,検定を受けて納入するため,検定自体のミスとして判定されることを嫌い,結果的に施工業者が負担する場合が多くなる。これは適切な方法ではない。これらの不具合を速やかに修復する方法として,三者検討会が設けられている。特に施工開始前に事前検討会は有効である。

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