326.三者検討会を活用する意味
新規投稿者 阿座上洋吉  投稿日 08/10/22(水) 23:54:38  返信も含め全削除

<アンケートの意見に>
 専門技術者養成講座のアンケートに「三者検討会の内容について,発注者,設計者,施工者3者間の具体的な要綱を作成すべきではないか。」という意見があった。この意見は施工業者の現場技術者の意見であるが,この意見は少し問題があるのではないだろうか。」何故なら三者検討会は、要綱に従って開催するものではなく,設計図書が施工担当者として施工上の不具合を発見した場合に,他の2者に呼びかけて,不具合の部分を解消させなければ成らない場合に,三者検討会議を開いて効率よく解消させることが目的である。


1.三者検討会の要請は施工業者
 三者検討会の制度を作るべきであると主張したのは,建設業界からの強い要望があってでき上がった制度である。発注者にとっては,設計図書どおりに施工できれば良いのであるし,設計者にしても不具合がなければ,設計書通りに施工してもらえばよいという立場であるから,あえて問題にはしたくない立場にあるのである。しかし,施工業者からすれば,設計書どおりに施工できない事情が現場で現実に発生する場合がある。この場合にできるだけ効率よく設計書と現場の施工の不具合を解消することが必要になるのも当然である。そのために施工業者から強い要望があってできた制度である。したがって,不具合の問題が発生すれば,積極的に三者検討会議を開くように,他の2者に伝達すればよいのである。

2.三者検討会としてのリーダーは存在しない
 三者検討会には、リーダーは存在しない。不具合を発見した者が開催を呼びかければよいのである。施工者から見れば施工担当の技術者がリーダー意識をもっていれば良いのであって,発注者の趣旨を確認したり,設計者が現実的でない無理な設計部分が見つかれば,その理由を指摘することや確認する必要がある。間違いが発見された場合は速やかに修正や設計変更を要求すべきである。この場合三者が一堂に会して検討することが効率的であることから,三者検討会を開くことが出来るようにした制度である。したがって,要綱のようなものを作成して義務的に進めるものではない。

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