336.建設現場を企業体として経営するには
新規投稿者 阿座上洋吉  投稿日 08/12/31(水) 15:05:56  返信も含め全削除

1.建設現場を企業体と認識した場合の現場代理人
 建設現場を一つの企業体と認識すれば、現場ごとに会計中心点が発生するため、企業体としての現場の経営の認識が必要になる。共同企業体の現場を想定してみれば更に深く理解できると思うが、共同企業体は、すべての構成員の企業から独立して会計中心点が発生する。この共同企業体も独立した法人格があるわけではないが、共同企業体としての共有財産を管理しなければならないため、構成員の企業から独立した経営単位としての認識が必要となる。共同企業体の現場と単独の現場をともに企業体として認識すれば、双方の現場は会計中心点が存在する意味で同格となる。いずれにしても現場代理人の仕事は、技術的な管理責任の他に、経営面においても現場の最高責任者を務めなければならない。そのため仕事内容や量からみて加重な負担が掛かっていることには間違いない。

2.現場の最高責任者の補佐システム
 現場の最高責任者として活動する現場代理人は、大きな権限を与えられるため、責任の範囲が広くなり現場管理の補佐システムがなければ満足な仕事ができないのである。現場を適切に運営することは、不可能に近いほど過酷な環境に置かれている。何故このような状況下に追い込まれたのであろうか。その理由は、現場管理の補佐システムが簡単に作れないためである。このシステムは現場支援システムというべきであるが、現場代理人の立場は、現場のトップであり一匹狼的な仕事環境に置かれているため、個人能力を補佐するための適切な援システムがなければ、良い仕事が出来ないのである。

3.現場支援システム
 現場支援システムとは、全ての現場で利用する共通の支援システムであるから、企業内の全ての現場代理人の共有財産として機能しなければ成らない。しかし従来型の現場代理人は完全に孤立した一匹狼的な仕事環境であったため、現場に関する知的財産を共有するという認識がない。そのため企業独自の知的財産ができ難い業界である。個々の現場代理人との意見交換も少ないし、過去に共有財産を作り上げた経験もない。また、現場は一つとして同じ現場がないという理由が頭にこびり付いており、現場の共通管理システムなどできるはずがないと思い込んでいる。

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