337.一つとして同じ現場がないという主張
新規投稿者 阿座上洋吉  投稿日 09/1/7(水) 15:58:34  返信も含め全削除

1.現場は一つとして同じものがないという主張
 現場を担当する技術者と工事管理に関する話合いの時は、作業標準化の重要性を説くことにしている。何故ならこの標準化の手法を使わない限り、適切な工事計画が立てられないからである。しかし標準化の話をすれば必ず標準化は難しくて出来ないという意見が多い。「なぜ標準化が出来ないのですか」と聞くと、「現場は一つとして同じものがないから、標準化はできない」という。たしかにそのような面はある。それでは工事計画が必要でないかというと。そうではないらしい。技術者に「あなたの仕事の進め方は、施工しながら次のやるべき仕事に気がついたら、次の作業に入るのですか」と聞けば、「いいえそうではない。次の作業は事前に予定している仕事をします」という。この話の内容は矛盾している。予定という言葉の概念は、計画の概念を含んでいるのであって、予定という事前の計画にしたがって行動しているのである。その予定という計画を科学的なものに進化させる場合に、作業等の標準化が重要となるのである。もともと計画の発想は、標準による組み立てを前提にしているのである。適切標準化がされていなければ、適切な計画は立てられないのである。

2.工事計画はどれからスタートするか
 工程管理、品質管理、安全管理、原価管理の4大工事管理は、企業外部との関係において実施するもが工程管理と品質管理である。請負契約によって納期が決められているため、その納期を守るために工程管理が必要であるし、品質管理についても発注者が求める品質を確保するものであり、双方とも発注者を強く意識して管理をしなければならない。これに対して企業内部の問題として要請されるものが、安全管理と原価管理である。この企業の要請による工事管理は、発注者の意向が強く作用するため、工程管理と品質管理を強く意識せざるを得ないのである。しかし近年の工事量の減少時代には、利益を確保しなければならないため、原価管理に神経を使う時代になってきた。この4大工事管理の成果を上げるあげるためには、工程計画の作成を先行させる必要がある。何故なら工程計画ができれば、原価は工程の進捗によって発生するものであり、品質管理も工程ごとに管理するものであるし、安全管理も工程別に危機管理すべきだからである。

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