341.今日の現場代理人の原形とその欠陥
新規投稿者 阿座上洋吉  投稿日 09/2/11(水) 19:58:33  返信も含め全削除

1.現場代理人の原形
 現場代理人の原形は、江戸時代まで遡らなければならない。江戸時代の職人文化は、親方といわれる経営者の元に、一人前になるまでの職人として、子供の頃から丁稚奉公として働く者がいた。丁稚奉公の時代は仕事を覚えるための職業訓練期間でもあり、当時の職人は、早く仕事を覚えて一人前になり、暖簾分けとして独立することが目標となっていた。つまり将来経営者になることを夢見ていたから、無報酬の状態で修行する時代が長く続いても頑張り続けたのである。当時の技術伝承の仕組みは、親方や先輩から教えてもらって覚えるものではなく、親方や先輩の仕事を見ながら技術や手法を盗んで覚えていく仕組みであった。そのため一人前になるには長い年月を要しているのである。一人前の職人になり親方から仕事が任される状況になると、次は暖簾分けという独立のための体験をさせられる。いよいよ一本立ちのための経験の体制時には、現場の全ての権限を与えられ実行に及ぶのである。このときの権限は、現代現場代理人の権限に非常に類似しており、この時代の権限や現場経営思想が今日の現場代理人制度に引き継がれている。

2.現場代理人制度の欠陥
 現場代理人制度は、現場に関する大きな権限を与えられるため、その権限の分だけ責任を持たされることになり、責任が重いだけ自分で解決しなければならないことになり、結果として現場代理人制度は、一匹狼を育てる環境となっている。自分で研究した技術や長い間の経験によって習得した技術は、他人にやすやすとは教えることはしないしその意思もない。つまり技術は盗んで覚えてきたものであるから当然である。また親方や先輩から教えられた経験もないのであるから、同僚や部下に指導する技術も持っていないのも当然である。このように一匹狼の特性は、自立した責任感の強い人間を育てるには良い制度であるが、ベテラン職人になっても指導力が欠けていることは決して良いことではない。また一匹狼では結束することが出来ない者の集団であるため、今日のような情報共有化や企業の知的共有財化を構築しようとする時代に、協力が得られないたけ、有効な結束ができないことは大きな欠陥である。これを放置したまま企業力高めることはできるものではない。新しい現場代理人制度の研究が必要になってきたのである。

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