365.段取計画の徹底研究
新規投稿者 阿座上洋吉  投稿日 09/10/21(水) 20:57:13  返信も含め全削除

1.段取計画について
 段取とは、特定の作業を進める前に、その作業を順調に進めるための準備をする行為をいう。したがって、段取という用語自体には「事前の準備」という計画性の意味をもった用語である。それをあえて段取と計画を重ねて段取計画とした理由は、段取を書面化することを提案するためである。建設業界の多くの現場責任者は、緻密で優秀な人材が多く、経験や感による段取で十分に役割を果たしているためか、マニュアル等の書面の必要性を感じている者が極めて少ない。しかし現場において段取が思いつきで行われていることも多く、施工途中で段取の遅れに気づいた時には、生産性を大きく阻害している場合がある。その影響による生産性は低下について、段取の悪さによることに気が付いてない場合も多く、第三者的に見ていると施工前の段取が十分でないことに起因していることが分かるのである。このような状況は建設現場では日常見られる光景であり、この点を指摘すると、現場は一つとして同じ現場はない、現場では何が起こるか分からない。という大儀名分を振りかざして、計画通りに行かない言い訳ばかりされることは残念なことである。

2.段取計画を書面化すれば知的財産
 段取8部といわれるように、適切な段取ができれば施工は順調に進むのである。しかし現実には経験と感による段取行為が通常の姿である。段取を重視しても書面にすることが極めて少ないのが実務の現状である。なぜ書面にすることが重要であるかと言えば、書面(電子情報も含む)にすることによって、多くの関係者に段取の項目や仕組みが目に触れるため、関係者によって段取項目の不足が指摘され補足され、段取計画表は利用するたびに適切な項目やシステムとして進化するのである。段取の詳細な項目やシステムの進化は、時の経過によって効果は実証されるものであるから、実践的に取り上げるべきである。他産業の例になるが、今日では一般的になったコンビニエンスストアのマニュアルは、便利店といわれるように約3,000品目数について、利便性の品目を徹底的に究明したものである。このマニュアルの品目が武器となって消費者に利便性を与えるものである。このシステムは、アメリカで研究開発されたもので、日本では多額のノウハウ料を払って購入されている。従来は経験と感によって行われた品揃えも、システムとの組合せと進化によって知的財産化したものである。

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