374.建設業界は生活習慣病から抜け出せるか
新規投稿者 阿座上洋吉  投稿日 09/12/23(水) 16:27:08  返信も含め全削除

1.建設業界にどんな生活習慣病があるか
 業界関係者は、業界の生活習慣病には気がついていない。それどころか生活習慣病の習慣こそが業界としての経営文化であり、これが業界の生き方であると思っている。しかし、第3者的に観察すると業界の生活習慣病には特異性があり、それが大きな欠陥ともなっている。建設現場には大小規模の現場があるから、その規模によっては現場運営の仕方に相違するのは当然であるが、一定規模以上の現場運営は、現場代理人が最高責任者として務めるが、この現場代理人制度に強い特異性がある。この制度は江戸時代からでき上がったもので、現代まで延々と続いてきた。その特異性のひとつが現場代理人制度であり、現場代理人の責任の重さである。すべての職業や職域の中で、これほどまで責任の思い職種はないであろう。その責任の重い現場代理人は、責任感の強い人であることは間違いない。この制度は、江戸時代の暖簾(のれん)分け時代にできたものであり、当時の狙いは、一人前になった職人を独立させる前に、最後の経営者としてのトレーニングであったから、担当職人は、独立のための経験として責任感が強く作用したのである。

2.生活習慣病が現場代理人に継承されている
 最高の責任を持つ制度としては、優れた制度であることは間違いないが、この現場運営の制度が、建設業界の近代化を遅らせる結果となってしまった。他産業では、情報機器の進化と共に、経営管理の思想が大きく近代化し、本社集中の情報管理は当り前になっているのに対し、建設現場の経営運営の思想は、江戸時代のままである。江戸時代であれば暖簾分けとしての機能を果たしていたので良いが、今や悪い生活習慣病だけが残ってしまった。しかし、業界関係者は現在の現場運営法が最良であると信じている。では生活習慣病から抜け出すには、現場代理人の責任を少し軽くすることが必要である。責任を軽くすることとは権限も少し減らすことでもある。その権限と責任を軽くした分を本社等の支援システムと連携させることである。過去の建設業界の手法は、本社等の現場支援という思想は希薄で、完全な現場独立採算制の思想で凝り固まっている。他産業も過去には支店独立採算制度の強い時代もあったが、近年は、独立採算制度の良い点は承継し、近代的本社集中管理制度の高度なシステムとの融合が戦略的に重要になってきたのである。

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