<43>個人主義思想と個人主義のノウハウ
新規投稿者 阿座上洋吉  投稿日 12/7(日) 16:33:16  返信も含め全削除

1.集団主義の競争原理に馴染んだ年代層
 日本人は昔から集団主義を重視した民族であった。集団で仕事をすることが多く集団内部は「和」を重視する風習に馴染んでいたが、その年代も高齢者から精々40才代までになってしまった。40才前半までの年代層には個人主義化が進んでおり、個人主義の価値観は世代格差として集団主義者のモノサシと合わなくなってきた。民族や人種が違っていると思うほどの差異があり、同一民族でありながら多民族と同じぐらい価値観の相違が出てきている。個人主義者たちを新人類と呼ぶのもそのためである。この人種問題の価値観を解決しておかなければ個人主義者の部下からは見向きもされない時代が到来する。競争原理の作用についても集団主義者と個人主義者では大きな違いになって現れてきた。集団主義者の競争思想は個人の争いよりも自分が所属している集団自体の優劣による勝敗に関心があり、個人主義者は自分が所属している集団の勝敗よりは自分自身の個人としてのプレイや個人的評価の優劣に関心をもつようになってきた。

2.経営者及び管理者が注意しなければならないこと
 40才半ば以上の経営者及び管理者は、自分が集団主義者であることを自覚して行動しなければならない。部下に命令や指揮、指導する場合に、集団におけるチームの仕事を成功させる場合でも、部下の一人ひとりを歯車として仕事をさせるのではなく、個人の能力が発揮できるようなシステムが必要になった。集団主義者であれば個人は部品として単純な集団行動に適切に反応したが、個人主義者には歯車の部品では耐えられないほど苦痛を感ずるのである。現代日本の集団主義者の経営者及び管理職は、個人主義者の部下を簡単に使いこなすことは出来ないのはそのためである。ほとんどの部下が個人主義者になった現在では、集団主義者の管理職が新しい個人主義時代の管理手法を勉強しないかぎり、管理職の仕事が適切に機能することはないのである。

3.個人主義時代の人材マネジメント
 人間のDNAに組み込まれた競争原理の設計図による作用は、集団主義者は集団で競争相手の集団に対して強い闘争心が現れ、管理職は「和」を中心とした団結で会社ぐるみの護送船団方式の競争原理であったが、集団を統率するには新しいノウハウが必要であり、過去の集団主義時代の統率ノウハウは機能しない。個人主義者には、集団を前提とした指揮や命令で動くことが苦手であり、怒鳴られても身体が硬直化して動けずストレスが溜まるだけである。

4.個人主義者の戦力化と集団主義者受難の時代
 個人主義者の部下を戦力化するためには、個人行動を前提に仕事をさせなければならない。個人が自分の判断で仕事ができるシステムが必要である。他人の指令で動く訓練が出来ていない人種である。これらの個人主義者は、親や学校、社会環境の影響で個人主義者に育てられたのであって本人のせいではない。個人主義者は社内において個人間の競争は当たり前で個々の競争に馴染むため、益々個人主義化が進みいよいよ本格的個人主義をベースにした能力主義の時代を向かえようとしている。集団主義者の管理職受難の時代の到来である。

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