<50>ISOと類似する各種の制度とその比較
新規投稿者 阿座上洋吉  投稿日 1/25(日) 13:52:47  返信も含め全削除

1.JIS制度の思想とISO思想
 日本工業規格いわゆるJIS(Japanese Industrial Standard)の制度は、製品自体の形状や材質等一定の品質保持について規定し、その信頼性を保証する制度であるが、もともと寸法的な規格にウエイトがかかっている制度である。これにJISマークの表示を与えて自社製品が一定水準の規格と品質であることを社会に訴える手段として機能しており、現在でも有効に利用され社会的に評価されている制度である。しかし近年のグローバル化した世界の状況に適切に機能するためには、国際的な標準化の欲求が強くなりJISについても積極的に整合性を考えなければならない時代になってきた。今日のように各種の産業が地球規模で分業化が進み、部品化された製品に流動化現象が起きてくると、一国だけに通用するJISの思想が通用しなくなり、過度に強調すれば規制的な現象になり国際的な流動性を阻害することになる。そのため一国レベルの過度な規格を強要すること自体が外国製品を排除することにもなり、地球レベルで一体化した世界巨大市場が出現した時代には、このような規制的な制度そのものが通用しなくなってきたのである。時代の要請は品質に関する国際標準のISOであり、今日の世界経済に如何に重要であるかを認識しなければならない時代になったのである。

2.流動的な生産工程の思想が重要となる時代
 JISは完成品の段階で規定された規格の評定に重点が置かれている制度である。その品質規格の内容には二つの視点があり、ひとつは寸法的規格が標準化され一定の品質であること、もう一つは材質等の品質や品位レベルも標準化され一定の品質であることが要求される。これが品質に関する標準の大前提であり常識である。しかし寸法的規格や品質の完成した状態に判定のウエイトをかけ過ぎると、生産過程の品質変更の必要性が生じても規格認定の関係で生産体制を簡単に変更ができにくい体制となる。そのため生産管理体制や生産過程が硬直化、固定化してしまうことが多く、日進月歩の技術革新時代に馴染まない面が多くなってきた。その点で近年のISOの思想は常に進化する品質管理システムを重視し、日進月歩の技術革新を取り組みながら生産過程を進化させることを前提にした流動的、総合的品質管理制度である。その点で現代の技術革新時代を想定した品質管理制度であるということができるのである。

3.PL法の思想とその制度による補完
 1995年に施行された製造物責任法いわゆるPL法(Product Liability)の思想は、グローバル化した世界経済を前提にし、流通段階の入口ではできるだけ規制を排除し、流通全般を流動化させることを重点においた制度である。一方で製品の品質等については問題が発生した時点で、徹底的に法律的な責任行為をとらせる制度である。したがって、JIS制度が製品取得の段階で入口的規制の思想で機能しているのに対し、PL法の思想はユーザーの使用段階で問題が発生した時点で法律的効果を発現させる制度である。その点で現代のビジネス環境の基では規制排除の思想が台頭する中で、一種の出口型責任思想の方向へ進んできたとみるべきである。PL法は市場の視点でみると市場参入時の規制が除去される効果を持っている。

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