<52>IS0が馴染まない日本人をどうするか    
新規投稿者 阿座上洋吉  投稿日 2/8(日) 16:58:26  返信も含め全削除

1.あうんの呼吸で仕事する日本人にマニュアルはいらない
 日本人はもともと南方系、大陸系、北方系の民族が長い時間をかけて融合化した混血民族である。しかし地理的に他国から孤立しており地続きの国境線がない。そのため日本は他国と比較すると容易な交流ができないため、他民族との交流による融合化が比較的ゆっくりと進んだ民族である。この点で他国と比較すれば単一民族化の傾向が強くでる状況にあった。更に歴史的に見ても人為的な長期の鎖国によって世界から孤立したため、精神文化までも世界から孤立した状態の中で、日本は独自の単一化した民族の文化をつくり上げたのである。これに対して米国は近世になって多民族によって建国した国であり、建国当初から多民族文化を抱え込んでおり、仕事の均一化のためのマニュアル文化ができ上がったのである。日本では単一化した民族の習慣文化は非常に類似しており均一化しているのが日本人の特色である。「あうんの呼吸」や「以心伝心」といった多民族国家では考えられない独特の精神文化ができ上がり、世界の中で独自の文化を形成するに至っている。

2.日本の教育文化の均一性に異変が起きだした
 日本の教育は、単一民族の教育機関として平均人間製造工場の学校が要求され、その教育内容も単一民族に共感され近年までは順調に推移してきた。教育レベルも世界最高の水準であったから、平均人間製造工場の出身者は均一化した仕事に適しており、通常業務に標準化されたマニュアルの必要はなく、何らの支障もなく業務が遂行されてきたのである。生産された製品も良質で均一化しており、世界から高い評価を受け高度成長を側面から支え成功を遂げることができたのである。この点で日本の平均人間製造工場の学校制度は決して間違いではなく、むしろ日本の教育システムは大成功を治めたと見るべきである。しかし、近年の社会状況の変化により人々は多様化とオリジナル性をもった人材が要求されているし、新人類と呼ばれている若者からも新しいタイプの人材が急速に増加している。その点で大量平均人間製造工場の学校にも、独創性や創造性の教育が要求されるに至っており、均一性を基本としていた日本の教育システムに転換が要求されだしたことを示している。

3.均一化した日本人は作業のマニュアルやISOを嫌う
 平均人間製造工場出身者の均一化された日本人は、もともと考え方や行動の均一性が高くマニュアルの必要性がなかったのである。むしろISOやマニュアルによって働かされることが煩わしく、もっともマニュアルによる作業を嫌う民族であった。そのためISOやマニュアルは基本的に日本人には馴染まなかったのである。現場の担当者の教育レベルやセンスも、マニュアル原案作成者よりも優れている場合もあり、現場の内容を熟知してない者が建て前で作成したマニュアルが信頼されない場合が多く、強要すると担当者は不満をつのらせるのである。このような勤勉な人材によって生産される成果品は均一であり高品位のものが生産されていた。然るに近年のISOやマニュアルによる生産手法の思想は、単なる均一性や高品位の生産の視点だけではなく、その生産過程のシステムの重要性に焦点を当てシステム自体を知的財産化することを狙いとしている。この知的財産は更に進化しながら威力のあることが認識されてきたのである。

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