<75>企業の生命力30年周期説とその理由
新規投稿者 阿座上洋吉  投稿日 7/25(日) 22:06:57  返信も含め全削除

1.企業の生命力の原点を探る
 企業は人なりとよく言われるのは何故か。企業の生命力の盛衰が人間の生命力に関係している証拠でもある。いくら優秀な人材を沢山集めてみても人間の威力を持続させる期間は30年ぐらいのものである。経営者にしてもいかに優秀であっても30年以上にわたり能力発揮を持続させることは無理である。企業の寿命30年説は人間の寿命と深く関係している証明であろう。企業の生命力30年周期説はともかく、企業にも寿命という周期があることは事実であり、人間の生命力に関連させて研究することも重要であろう。

2.企業の生命力を検討する
 企業の生命力は生物(人間)の生命力と深く関係しているとすれば、如何に成功した企業であっても生物としての生命力の特性と同様に寿命としての周期が来るに違いない。では企業の30年周期の中身はどんな状態であろうか。スタート時からの1/3の期間は右肩上がりの成長期であり、この期間は若い企業として成長の勢いがあり、一定水準まで企業力を蓄える重要な時期である。中盤期の1/3は実力が一定水準まで達した状況下で経営状況が水平型の経営安定期の状態である。最終期の1/3は成熟期という状況であり、良い意味では円熟期の良さがあるが成長の勢いは感じられない状況であろう。企業にとって重要な点はこの最終期の成熟期をどう対処するかである。何故なら成熟期の終わりは企業にとって終焉期を向える状況になるからである。成熟期に入ると適切な手を打てなくなる企業が多いが何故であろう。それは悲しいことであるが生物にとって生物学的に生き延びる方法がないことを現しているからである。これは自然界の摂理であり生命体終焉の法則である。したがって、この生命体の法則には従わざるを得ない状況が必ず発生するのであり、寿命がきた企業の生命力が失われる状況がきたのであるから企業生命は終わらせるべきである。

3.では何故30年を超えて持続する企業が存在するか
 企業の生命力が形式的に30年を超えて継続している企業の寿命分析をしてみると、例外なく共通しているものがある。企業生命が30年を超えて継続する生命体は形式的な事柄で、実質的中身は別な生命体として企業が存続している。これらの企業を総合的にみると前身企業とは全く別な企業として変身していることが分る。これは変身というより企業の生まれ変わりである。少し大げさに言うならば前身企業は消滅し、新規事業として別の企業が立ち上がったとして見た方が適切である。このような企業は、当初、定款を変更して企業の実質的事業内容を拡大したり変更したりするが、数年後には社名と事業内容と異なってしまい社名が邪魔になってしまう。そのため社名変更を余儀なくされるところまで事業内容が変ってくるのである。この定款内容の変化を数量的に分析してみると、前身の企業とは別な企業というべき状態であることが分る。それであれば企業は当初から30年周期を前提にした企業を想定した方が継続し易いことになる。下手な延命論は考えるべきではない。しかしこの企業生命力30年周期論の影に、現代社会における要請があるが未だに未解決であり、新しい人材論がうごめいていることを注意すべきである。

返信 2 阿座上洋吉  投稿日 7/26(月) 13:22:36  削除
 新しい人材論は、企業の生命力に深く関係しますので、企業の30年周期説と関連させて整理し、この続きで連載する予定です。少々お待ちください。阿座上洋吉
返信 1 てっちゃん  投稿日 7/26(月) 10:05:31  削除
企業の生命力30年について興味深く読ませて頂きました。
なお、末尾部分の「新しい人材論に注意すべき」ことについて理解できませんので、解説をお願いします。

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