<88>未知のエリアと情報化社会
新規投稿者 阿座上洋吉  投稿日 10/24(日) 17:38:03  返信も含め全削除

<まえがき>
 今、地球規模でどのような変化が起きているのであろうか。国というエリアの壁に異変が起きており、無国籍企業が地球規模で拡大するし、益々グローバル化が進展している最中である。将来、国というエリアの概念すら溶け出す可能性もあり、新しい世界観が必要になってきた。この点を社会学的に整理する必要がでてきた。

1.情報化社会が解消させた未知の世界
 地球規模で過去の世界情勢を観察すれば、過去には情報不足のため未知のエリアの国が多く存在した。しかし近年の情報化社会は、過去には未知のエリアであった国の情報が現代では正確に入手できるようになってきた。そのため未知のエリアの国の状況分析が可能になり、そのエリアの安全性や危険度のレベル分析まで正確にできるようになってきた。安全レベルの情報が正確に確認できれば、未知のエリアであるほど好奇心の強い人間は深く探求したくなる特性をもっている。そのため情報入手と同時に活発な行動を起こすのが人間の特性である。地球上に長い間存在していた未知のエリアは、近代情報化社会になって隔離状態にあったエリアが急速に消滅していったのである。

2.情報不足による未知自体が恐怖の根源となる
 地球規模で未知のエリアが多く存在していた時代には、人類にとっては情報不足のため勝手に想像して恐怖を感じていたに違いない。情報不足による未知のエリアが存在すること自体が恐怖の根源となるからである。近年ではイラク戦争のきっかけとなったのも、未知のエリアに大量の殺戮兵器の存在を想像したことであり、未知のエリアが存在すること自体が恐怖の根源となるのである。原始的時代であれば隣接する隣のエリアが、情報不足による未知のエリアであり、そのエリア集団の異宗教や異質な思想、兵力等を過大に想像すれば、すべてが恐怖の要因となっていたに違いない。人間にとって未知の事柄は恐怖であり、大きな関心ごとでもある。

3.エリア内の集団主義と統率
 人間は個人の弱さを集団化することで補強し、本能的に安全なエリアを構築する。個として弱いすべての生物は本能的に集団化して自己防衛をする。その集団化で力を発揮するには組織が必然的に出来上がる。そのため集団化と組織化は必然的に一体化したシステムと言えるのである。その組織は蟻や蜂の集団行動を見ても分るように、集団を統率する管理職と兵隊の役割分担が完全に分かれている。かくして管理される立場の兵隊は従順に従う兵隊として育成されるし、統率する役割の管理職も必然的に出来上がり集団を統率する。

4.エリアが開放的でグローバル化が進む
 従来の地球の社会環境と比較すると、情報化社会によって未知のエリアの国が急速に減ってきた。過去の社会と比較すれば恐怖を感ずる未知のエリアは少なくなってきた。現代社会は益々良質な情報化社会へ進んでおり、各エリアがどんどん開放的に動いている。そのため以前のような異質な文化で侵食される恐怖感はあまり感じない時代となってきた。この地球規模のグローバル化現象は次世代にどんな現象をもたらすであろうか。

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