<116>進化する情報共有化とスタッフの支援
新規投稿者 阿座上洋吉  投稿日 5/15(日) 18:48:56  返信も含め全削除

1.本社集中管理制度と情報中心点
 企業経営の管理手法に、本社集中管理制度と分散管理制度があるが、近年この管理手法がIT化による影響で大きく変化してきた。IT化の進展は管理制度が益々本社へ集中する傾向があり、更に本社集中管理制度自体が大きく進化してきた。これはIT化に馴染む分野であるから当然であって、益々IT化による進化が進むであろう。しかしこの集中管理化現象は、本社に単純に集中という意味ではなく、情報共有化という現象であって、以前のような人的組織が中心となって企業が活動していた時代とは大きく相違する。以前の人的組織は、情報の流れが人的組織によってコントロールされていた時代であった。したがって以前の本社集中管理制度は、人的情報管理システムを前提としていた時代の現象である。今日の情報共有化時代の情報集中現象は、本社という場所や計算センターというハードの場所を指しているものではない。情報共有化という情報の中心点ができたと言う意味である。

2.情報共有化による進化の加速
 今日の情報共有化時代は、人的な本社集中管理制度と違い、IT化により情報の効率的活用が可能なシステムができたことである。ピラミット型の人的組織を前提にした経営管理時代と違い、情報の内容や思想、システム等、全てが過去の人的システムと相違しており、当時の人的組織中心時代と比較することができるものではない。次元や思想が違うもので比較できるものではない。今日の情報共有化は、経営の集中管理システムと分散管理システムが融合化し、両システムが表裏一体として動いているもので、この情報共有化によって第一線の現場に対して、良質でレベルの高い情報が利用することができるようになり、現場の仕事に有効に作用するようになってきた。更に現場の作業がその場から情報化され進化に加速がついてきた。

3.進化する情報共有化とスタッフの支援システム
 長年続いた人的組織による管理手法は、現場に対して管理という側面から無理な要求が結構多かった。管理という手法は決して効率の上がることばかりではない。現場を知らない管理者が現場に強い指示を与えても、現場が指示通り活動できない場合もあり、現場の担当者が納得できないものは当然に強く反発する。管理方式には多くの人的特性の課題が潜んでいるものである。近年、この管理方式から支援方式に切り替えている企業は、良質な情報が適時に現場へ提供し、情報支援という思想が広がってきた。これにより現場の生産性が大きく向上することが分ってきた。これも当然のことで人間は命令で管理されるより、自分の行動に役立つ支援をしてくれる方が精神的には有効に作用するものである。スタッフによる情報支援思想とその方式は、上司からの管理的命令システムより、本人の積極的意欲に刺激する方式として有効に作用するのであろう。特に日本人の労働観に馴染むのものとして注目され始めてきた。いよいよ本格的スタッフ論議をする時代の到来である。

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