<120>情報公開は武器として作用する
新規投稿者 阿座上洋吉  投稿日 6/12(日) 20:03:17  返信も含め全削除

1.情報隠蔽の恐ろしさ
 近年は、不祥事が発覚すると即座に節操がないと思われるほど、あっさり白状し民衆に向かって深々と頭を下げ謝罪する。ようやく情報を隠すことの恐ろしさが身にしみて分ったのであろう。このような事件が多発しているが、事件そのものが増えたためではない。これは近年の現象として内部告発が増えており、隠蔽することが難しくなったためである。情報化社会になり益々オープンな社会へと変貌している。そのため隠し事が出来ない社会になってきたことを現している。民衆が何のこだわりもなく自由に発言することが出来るような社会になり、良し悪しは別にしても、歴史上一般大衆が今日ほど自由に発言することができる時代は過去にはなかった。人間の本質は変わってはいないであろうが、近年の民衆の行動変化は、民衆が根本から大きく変わったようにさえ見えてくる。もともと生物は情報を欲しがる特性を持っているから、情報を与えると当然のように情報の影響を受けて行動するものである。

2.情報化社会における情報公開の重要性
 情報化社会とは、あらゆる情報が公開される時代と言うべきである。これからの企業経営は、情報化社会を前提とした経営管理をしなければならない。経営情報についてもできるだけオープンにする時代が到来したのである。例えば、人事評価にしても評価基準を公開し、当事者自身も、その評価基準で自己採点することができることが重要である。何故なら情報化社会とは、公平公正の基準を本格的に作用させることが目的になるからで、隠す必要性は全くないのである。すべての行為が公平公正に評価されたことを公開するのであるから、別に問題はないはずである。人材の採用時に公平公正の人事評価基準が公開され、その基準にしたがって雇用契約され、その基準にしたがって評価されることは、契約による当然の結果であるからで、公平公正の基準は公開されているからこそ機能するのであって、非公開では公平公正の基準は本格的には機能しないと考えるべきである。

3.情報公開を武器にする経営
 生物は、情報を常に求めており情報には大いに反応する。それならば情報を経営管理の武器にして利用すべきである。情報共有化や情報支援の思想は、情報公開を武器にした経営管理の手法である。情報共有化とは、情報公開を前提としたシステムで、情報を効率よく関係者全員で利用するシステムである。自分が外部から独自に入手した情報や自分で加工した情報を、情報共有ベースに収納し、自分も利用するが多くの関係者と共同利用するのであるから、その効果は大いに期待できるのである。また、狭い意味の管理という経営管理の手法は、管理者が管理情報によって部下を管理する手法であるから、必ずしも部下には情報を事前に提供しない場合が多いが、情報支援による手法の場合は、事前に必要情報をどんどん公開(提供)するシステムであり、情報の提供を受ける部下は、命令形態ではなく仕事上の有用な情報を受けて、より良い作業が容易に可能となる。情報公開が近年の経営管理の主流になってきた。

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