<138>日本的経営を再構築する
新規投稿者 阿座上洋吉  投稿日 10/30(日) 19:55:36  返信も含め全削除

1.益々本格的するグローバル化現象
 日本的経営が成功した当時のビジネス環境は、グローバル化の波の初期段階であり、今日のようなグローバル化の激しい競争ビジネス時代ではなかった。しかし、今や本格的グローバル化の波が地球規模に広がってきた。当初の段階では、国単位や一定地域のエリア内の地域性の特色をもった競争であったから、新たに進出する国のビジネスは、その国のビジネス環境に合った展開をせざるを得ない時代であった。しかしこの10数年前から始まった本格的グローバル化現象は、地球規模で企業の合併や買収が一般化し、地球規模の大企業が出現し企業の無国籍化が進んできた。このことは過去の国別や地域別のビジネス文化の通用する時代の終焉であり、世界共通のビジネス文化ができ上がったことを示している。今やビジネスは国や地域の壁がない地球規模の一体化した世界巨大市場の環境の中で進んでおり、この世界巨大市場で通用する経営思想や経営手法に切り替える必要があるのである。

2.なぜ日本的経営にリストラが必要か
 本格的グローバル化が進む中で、日本企業もグローバル化市場を前提にした経営に切り替えた企業が出現し、それなりの成果を上げている。一方、従来型の経営のままで、景気が悪いのだから自分のせいではないとする企業に二分してきた。前者は、日本的経営から脱却し世界巨大市場で通用する企業に切り替わり、世界に通用する品質と価格で競争力をつけている。これに反して後者は、新しいビジネス環境が見えないのであるから、市場から追い出されていることすら気がついていない。日本的経営にも良い点は沢山あるが、高度成長期時代の古い経営思想や手法では通用しないことを知らなければならない。日本的経営の良いシステムを残したとしても、経営者から一般社員にいたるすべての関係者は、世界巨大市場の激しい競争原理に通用する意識を持たなければならない。高度成長期時代のあまい過去の日本的経営が通用しないのである。世界強大市場に合った経営体質に再構築しなければ生き残ることは出来ないのである。

3.今が再構築のチャンス
 本格的グローバル化の波の新しい社会環境の中で、経営革新を成功している一部の企業を除けば、大多数の企業はグローバル化社会に対する経営の再構築をしていない。少しでいいから他社より早く新しい時代の経営に再構築をすべきである。政治や景気変動のせいにしないで自力で再構築する以外に生き残る道はないのである。自由主義における市場経済は、自分以外に頼るものはない社会である。政治が悪い景気が悪いと言い、自分は悪くないという論法は通用しないのである。このチャンスを逃さないでほしい。

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