<165>社会の大きな揺らぎ時代と企業経営
新規投稿者 阿座上洋吉  投稿日 5/7(日) 12:42:53  返信も含め全削除

1.自然科学と社会科学の揺らぎ
 自然科学は、自然界のメカニズムに関する研究であるから、その原理の解明は実験が基本となっている。これに対して社会科学は、人間の真理や行動に関連する研究分野であるから、自然科学に比較して揺らぎが多いのは当然である。天動説と地動説が議論された時代は、天動説は宗教的分野の問題であり、地動説が確認されるまでは社会科学の分野であった。つまり自然科学の典型である宇宙科学ですら、社会科学の分野の範疇で揺らいでいた時代があった。このようにある現象が科学的に証明されるまでは、社会科学の分野に置かれており、科学が進展するまでは曖昧なゾーンが多かったのである。

2.社会科学の分野は常に大きな揺らぎに悩まされる
 人間は、環境の動物であると言われるが、環境が変わるとその影響を受けて考え方や行動が変わってしまう。危機を感ずる環境に置かれれば、危機回避の思考をめぐらせ対応策を考え、その後の行動に大きな影響を与える結果となる。そのため大きな環境変化は、社会科学の論理体系まで影響を与えてしまう場合がある。日本の近世の環境変化を見ても、大きな環境変化はいくつかあり大きな影響を与えてきた。明治維新の開国や第二次世界大戦の敗戦、近年のグローバル化社会、デジタル化の衝撃等、大きな環境変化は、日本人の考え方や行動に大きな影響を与えている。このように社会科学の分野は、環境変化が起きる度に大きな揺らぎが発生する。この大きな揺らぎは、人類が体験したことのない未経験社会に入ったことを現しており、この揺らぎの中から新しい人間行動の法則を察知しなければならないのである。

3.大きな揺らぎ社会と企業経営
 地球上がグローバル化現象を起こしたきっかけは、情報化社会の進展である。今日のような情報化社会になった時の人間行動は、爆発的な人間の流動化現象である。人間は情報によって動く特性を持っているから、情報が少なかった時代の人間行動は当然活動エリアが狭かった。これに対して情報化社会は良質な情報があふれるように提供されるため、一挙に活動範囲が地球規模に広がりグローバル化現象を起こしてしまった。この情報化社会の新しい現象の研究分野は広がる一方であり、しかも変化や拡大のスピードの速さは凄まじく、社会科学の研究や整理がついていけないほどの早さである。経営学に関する分野についても過去の地球上では考えもしなかった現象が起き、経営環境が大きく変り出してきた。そのため新しい経営思想や経営管理、経営支援等の研究が時代の要請が強くなってきた。

返信する

パスワード

一覧へ戻る】 ※最新の画面を表示するには再読み込みしてください.