<191>孤立型人材の特性と従来型人材の連携
新規投稿者 阿座上洋吉  投稿日 06/11/5(日) 18:50:41  返信も含め全削除

1.孤立型人材と従来型人材を確認すること
 日本社会の現状である少子化現象の中で、一人っ子育ちの子供達は自分の個室で育てられ、超個人主義者に仕立てられている。この超個人主義者の人材と従来型の集団主義者の人材が、同一職場で同一の仕事を連携することは難しい。従来型集団主義者の人材は、ピラミット型組織の命令に馴染む人材であり、若い新しい人材は孤立型の行動をする超個人主義者で、ピラミット型人的組織に馴染みが悪く、命令に弱い超個人主義者である。これら双方の人材についての良し悪しを問題にするのではなく、双方の人材は、生い立ちの時代背景の影響を受けて必然的にでき上がった人材である。問題はこの双方の人材が、価値観や行動に大きた相違点があることである。この人材を融合化させることは非常に難しく、当初から融合化は考えるべきではない。しかし同じ職場で目的が同じ仕事を連携しなければならない場合に、融合化や連携が難しいでは済まされない。

2.対立するのではなく双方の価値観や行動を認知
 人間の価値観の形成は、社会背景や家庭環境の違いによって価値観が決まるものである。その育ちが違うことによってでき上がった価値観は、お互いに理解できるものではない。したがって孤立型人材と従来型人材を融合化させることは考えても無理である。重要なことは価値観の違いを相互に非難することではなく、双方が異質な価値観の人材であることを認知することであり、その異質さを認知した上で仕事が適切にできる仕組みを構築することである。現代若者の中に孤立型でない人材に見えるもばあいがあるが、その若者は標準的な若者ではない。何故なら社会は孤立型人材養成社会構造になっているからである。したがって、昔の人材に類似した若者がいたとすれば、むしろ注意すべきかもしれない。何故ならそれらの価値観や行動は本心の行動ではなく、親やマニュアルによる建前上の行為であるからである。現代社会環境の中で素直に育った若者は、超個人主義者に仕立てられているからである。

3.孤立型人材に馴染む道具と組織
 IT化時代にPCやインターネット、携帯電話等の道具は、孤立型人材に最も馴染む道具である。孤立型人間だって自然界の動物と同じで孤立のままでは生きられない。そのため携帯電話やメール等で常に人間関係を保つ行動をとっている。携帯電話による会話やメールは超個人主義者に重要な道具である。以前のように固定電話しかない社会であれば、超個人主義者の精神状態はもっと不安定であったかもしれない。その意味で携帯電話やメール、インターネットは現代孤立型人間にとって救いの神であった。孤立型人材にとって人間関係を保つ道具として携帯電話やメール、インターネットは想像以上に重要である。仕事の上でもこれらの道具が中心になって組織化が進んできた。これがネットワーク型組織である。過去の人的組織であるピラミット型組織で仕事をした時代は終わりを告げたのである。本格的ネットワーク型組織やネットワーク型管理職の機能を再構築しなければならない時代である。

返信 ご意見やご質問をどうぞ

パスワード

一覧へ戻る】 ※最新の画面を表示するには再読み込みしてください.