<213>負け犬状態の環境ができる背景
新規投稿者 阿座上洋吉  投稿日 07/4/29(日) 16:56:47  返信も含め全削除

1.精神耗弱者に対する励まし
 競争に負けて精神的に落ち込んだ状況下で、精神不安定まで追い込まれると人間誰でも精神耗弱に陥る場合がある。この症状の軽いうちは「頑張れ」という言葉が励ましになるが、重症者に対しては禁句とされている。何故なら競争に負けたと思い込んでいる状態で、すべての勝つ手段まで絶たれたと思い込んでいる人に、「頑張れ」の言葉が通用するはずがない。更に競争心を煽り立てられること自体が、本人にとって理不尽なことに聞こえるからである。しかし人間は負けたままでは生きられないように作られている。つまり負け犬状態では生きられないのである。繰り返しになるがDNAに組み込まれた競争遺伝子によるもので、この遺伝子の設計図には「負けてもいいよ」とは書いてなく、「負けてはならない」と書いてあるのである。そのため喧嘩をすることやいじめ、意地悪、悪口等の行為や主張は、例え空威張りであっても自分の優位性を主張するものであり、他人に負けたくない一心の発現である。いじめの良し悪しを別にすれば、いじめは本能的な闘争心の現れである。この動物本能の行動であるから、すべての動物から競争遺伝子を取り除くことはできないのである。

2.現実化した負け犬状態の中では自分を攻撃する
 現実の負け犬の状態を想像すると恐ろしくなる。現実に起きている学校でのいじめ現象は、クラス全員が敵であるという状況下を想定して、味方の友達もいない。実際には味方はいても敵の振りをせざるを得ない状況下の場合もあり、親も先生も話を聞いてくれそうもない状態で、あなたならどうしますか。先生に相談しても「いじめの概念に該当しない」と無視され、相談にものってくれない。親にも相談できない。親友も自分がいじめのターゲットになることを恐れて、下手に同調できない環境下に置かれる。このような環境下では大人であっても簡単には解決策はないのである。そのため自分で自分を攻撃し精神病になるまで追い込むか、リストカットによるミニ自殺の悲しい行為に及ぶか、最終段階では自殺にまで追い込まれる。大人であれば宗教に救いを求める方法もあるのだが。

3.いじめは無くならないから和らげること
 いじめについては、いじめられ側の報告が多く、いじめ側の報告が非常に少ない。これはいじめ側にいじめの意識がないためで、調査をしても出てこないのである。いじめの根源は競走遺伝子によるものであるから、多くの人が集まれば常に勝とうという心理が作用する。第三者が見ればいじめに見えても、当人は競争に勝つための意識が根底にあるため、無意識で自分の優位性を主張する。決していじめを目的とした行為ではない。スポーツやゲームの勝利者の意識が高揚し快感を味わう状況と類似している。このようにいじめは、DNAの競争遺伝子から発現するものであるから、いじめは無くなることはあり得ない。そこでいじめを無くするのではなく、和らげるための研究が必要である。教育はこの点を出発点とすべきである。子供は経験も未熟であるし、教育レベル低いのであるから、動物本能としての行動の中で無意識にいじめを起こしている。

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