<224>いじめと連動する格差社会の概念の解明
新規投稿者 阿座上洋吉  投稿日 07/7/22(日) 13:02:58  返信も含め全削除

1.格差社会と世界観
 近年、格差社会という言葉が頻繁に使われるようになった。一般的に格差社会という概念は、所得格差(財産的な格差)という意味で使われている。地域格差という表現も使われているが、これも地域によって所得格差があるという意味に使われている。この財産的な格差はできるだけない方が、財産的に不幸になるひとが少なくなるのであるから、財産的な格差ない方が人類にとって幸せな社会であることは間違いない。人間の生き方としても望ましい方向であろう。しかし、これらを強調し過ぎると財産を共有化するという考え方になってしまう。共有財産主義とは共産主義のことであり、この仕組みにも多くの問題を抱えている。共産主義は、国の経済を破綻させた苦い経験をもっている。完全な共産主義へ移行する段階で失敗し、その失敗の要因も明らかになったのである。そのため共有財産主義を論ずること自体が、現実的な議論ではなくなってしまったのである。しかし、格差社会は人間として大きな問題であり、無視することは許されることではないから、政治的な調整策の研究が重要になることは間違いない。

2.格差社会の各種の視点
 自由主義とは、人間の行動を自由にしできる限り拘束しないという考え方であるが、旧共産圏国の計画経済では、自由な行動を束縛していたし、自由主義ではあり得ない幹部と労働者という身分格差があった。これこそ大きな社会問題であった。この自由行動を経済制度に持ち込んだものを市場経済と呼んでいる。ビジネスの自由を認め、その取引を民衆の前で公平公正に行う場所が市場である。この市場は格差社会を想定したわけではないが、実際には各種の要因で所得格差が生ずる必然性があり、格差を避ける方法がないのである。それはビジネスにも競争遺伝子が作用するためで、所得格差は必然的に進行してしまうのである。しかし、共産主義における計画経済制度は、財産の無格差という大実験が失敗したのであるから、市場経済は多くの欠陥を持っていることを承知の上で、新しい経済制度が考案されるまでは、市場経済に頼るしか方法がないのである。

3.競争遺伝子の作用と教育
 前にも述べたように、DNAに組み込まれた遺伝子の中に、競争を促す遺伝子の設計図が仕込まれている。この設計図は生物体が消滅しないように設計されたものであり、生物の個体自体が強く生き残れるように設計されたものである。そのお陰で生物は進化を遂げ消滅しないで今日まで種の保存が機能し、人類まで進化することができたのである。地球上の生物の中で人類ほど競争遺伝子のお世話になった生物はいないであろう。この競争遺伝子が悪者のように言われる場合があるが、それでは人間自体を根本のところで否定することになりかねない。確かに競争遺伝子は、いじめのような悪さをする場合が見られ、この競争遺伝子の作用を使いこなす術を持っていないことは確かである。今後は、この競争遺伝子の作用を、全ての人類の目の前で公明正大に解明し、全人類を説得させる必要があろう。競争遺伝子の作用が過度に発現しないような研究が必要であり、教育分野でも競争遺伝子の作用について徹底的に教育すべきだあろう。

返信 ご意見やご質問をどうぞ

パスワード

一覧へ戻る】 ※最新の画面を表示するには再読み込みしてください.