<7>実績データの記録(1)‥‥‥データ精度、データ分類、データ区分
新規投稿者 高津徹太郎  投稿日 6/9(月) 20:49:16  返信も含め全削除
 今回は「(2)解釈上の問題」を掲載する予定であったが次週にこれを繰り延べることとする。実は、当講座の開設時に「実績データの記録」を5月中に掲載する予定であった。しかし既に6月に入り新年度の公共工事も始まった。このため急遽この項を掲載することとなったことを了承願いたい。また、この新型工事管理は工程表上に施工管理データを統合化を図るものであるため核となる工程表に関する実績データの記録を中心に述べることも了承願いたい。

1.データ精度
 管理データを収集し利用を始めると分類方法や利用方法などは自ずと明らかになってくる。先に体制を決めてしまうとその修正が難しくなるおそれがある。このため初期の頃は少しラフに構えて対応するべきである。つまり、始めは管理サイクルの一歩目を回すことを主な目的とし、練習のつもりで少しラフな精度でデータ収集に着手することが良い。

2.データ分類
 (1)キーワードは作業名
 施工管理用の実績データを集め効率よく運用するには作業名をキーにして収集することを提案する。それは安全・品質[ISO]・原価・工程の管理データが作業毎に共通・類似するからである。
 同一作業名でも規模、施工方法、現場条件を始め使用材料や担当資源によって多様になる。しかし、細分化は実績データが集まり、収集・利用・効果などについて検討できるようになってから行うべきであろう。

 (2)作業名設定
 何事も効率化には標準化が不可欠である。作業名の作り方を統一すると作業名の標準化に役立つ。建設現場では「材料」を「加工・組立」して建造物を作る。このため、核になる作業名は「なにをどうする(NDコード)」という言葉で表すことを提案する。例えば、型枠製作、型枠取付、型枠解体、型枠清掃、型枠運搬などのように設定するのである。多少区分けする時でも「木製型枠、メタルホーム、プラスチック型枠」など材料名は一般的な呼称を使い、製品名などは避けるようにする。
 実際の工程表に使う作業名はNDコードの他に、部位を表す名称、順番を表す名称などを組み合わせたものになる。

3.データ区分
 当初の実績データの記録は次を目安として区分する。
 (1)実績データは要素作業(「<4>管理システムの概要(2)」参照)を単位として記録する。
 (2)作業時間が半日以上連続する作業毎にまとめて記録する。つまり、作業が5日間だった場合は、その間に行った作業量、投入資源数などの合計を記録する。
 (3)半日未満の作業において、軽微な作業は他の作業にまとめて記録するが、重要な作業は1つの作業として別に記録する。

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