回想中国8の1
新規投稿者 三木 伸哉  投稿日 05/5/2(月) 06:04:12  返信も含め全削除
回想中国 8「瀋陽からの機中で」
中国女性と結婚したい
 2000年6月、1年ぶりで札幌へ帰る時のことであった。瀋陽の空港で私のすぐ後に、私と同様、トランクを全部開けさせられて(私のトランクには鉄砲が入っているだろうとの疑い)、中身を調べられていた日本人男性が、偶然にも機中で私と隣り合わせになった。
 離陸してから、お互いに名刺を交換しながら自己紹介をして、「中国へ来たのは観光ですか、お仕事ですか」と言う話になった。
「ああ、大連で日本語の先生をしているのですか。ご苦労さんですね。私は中国へ嫁さんをもらいにきて、話がまとまり今帰るところです。」と声が弾んでいる。68歳になるという彼のやや憔悴している顔ではあるが、中国の40代の女性と再婚することになった歓びが、顔にあふれているように見えた。
 68歳になっても結婚しようという、男性的機能の有無もさることながら、国際結婚しようという、その心意気にまず圧倒された。
「どうして日本人と、再婚しようと思わなかったのですか」
「日本人の女は計算高いし、性格がきついですからね」の言葉に、一瞬耳を疑った。
「妻に先立たれてから、二年しか経ちませんが、再婚することにしましたよ。息子達はみな反対してますがね、私の人生ですから。会社は息子に譲って、いま会長の職に在りますが、年間1800万円の収入があります。嫁をもらうのなら中国美人がイイ。なにしろ男を大事にしてくれますからね」
 ああ分かっていない、何も分かっていない。男を大事にしてくれる、計算高くない、性格がやさしい。これは大和撫子であって、中国女性は違う人が多い。
「可愛い女性だからとりあえず、持っていった金は全部上げてきましたよ。20万位ですが。喜んでいました」

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