回想中国 27「大連森林動物園」
新規投稿者 三木 伸哉  投稿日 06/4/23(日) 10:48:16  返信も含め全削除
大連にもう一つ「野生放養園」
この動物園が完成したのは2001年であった。前回紹介した動物園に山を隔てて隣接している動物園。野生動物の放し飼いである。「野生放養園」が中国名。
この動物園を訪れたのは、南京の30度近い土地から帰ってきた翌日、半袖を着ているのは私一人。別に伊達男でも、いいふりこきでもない。北海道人にとっては、大連の20度の気温は長袖には暑すぎた。
 さてどのくらいの野生動物が放し飼いになっているのであろう。虎、ライオン、豹などの猛獣から、その餌になるようなシマウマ、カンガルー、猿など霊長類、ラクダなどなど、ざっと見渡しても1000頭はくだらない。
 管理人のような人に聞いてみた。「どのくらいの動物がいるのですか」
「さあ、何匹いるのでしょうね。私にも分かりません」といういかにも大陸的な返答、パンフレットにも、その数は書かれていない。差不同(チャブドウ)の世界である。毎日のように数に変更があるのかもしれない。
 長蛇の列の後に、親子ともどもお付き合いをしている女子学生と、バスに乗り込んだ。30人乗りのバスが10台くらい園内に列をなして回り始めた。
はじめこの動物園にこれらの動物がサハラ砂漠のように、すべて放し飼いになって弱肉強食の世界が展開されるのかと、一瞬頭に過ぎるものが、そうではなかった。
猛獣類のコーナーは、ライオン、トラ、豹がそれぞれ別の柵に放し飼いにされ、彼らの親密な交流はできない施設になっていた。
ライオンの柵のなかでは、雄ライオンが腹を天空に晒して、仰向けで迎えてくれた。まことに失礼極まる態度である。百獣の王らしく凛々しいたてがみを靡かせて、あの雄叫びを見せてくれればいいのに、その片鱗すらない。
雌ライオンはお子さまライオンを従えて、なにか教育に余念がない。教育ママは動物の世界でも同様、人さまより母性本能が優れている。

返信する

パスワード

一覧へ戻る】 ※最新の画面を表示するには再読み込みしてください.