日本の旅とその歴史の背景 3(知床1−2)
新規投稿者 三木 伸哉  投稿日 08/4/15(火) 10:34:14  返信も含め全削除
しれとこ100平方メートル運動
「知床で夢を買いませんか」を、キャッチフレーズにして、1977年から始まった「しれとこ100平方メートル運動」、これは全国の国立公園の私有地さえも、乱開発して土地投機にさらされていた風潮を、ストップさせる運動であった。
 知床半島もこの土地投機の対象に晒されていた。しかし知床では、この土地を買い取り、植林して緑を回復させようという運動が始まったのであった。
1977(昭和52年)年から一口8000円で、一区画100uの「心の地主」を全国に呼びかけた。
 運動開始以来20m年、1997年には4万9千人からの寄付が募られ、目標をほとんど達成することが出来た。これが譲渡不能の手つかずの緑の原野として永遠に保全されることになった。こんな経緯もあり、着々と世界自然遺産への布石が敷かれていった。
北海道にとって、町政を預かる人、観光業者、ほとんどの町民にはこんな嬉しい話はない。しかし全員が手放しで喜んでいたわけではない。漁民には死活問題であった。大自然のままに保全するがモットー、それまであった人工的な、鮭の遡上する川が無くなるだけでも、漁民の生命線であった。
物事には裏と表があり、歓喜する人々の陰に、悲しむ人もいる現実を知った。

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