日本の旅とその歴史の背景 23(島原天草にて 3)の1
新規投稿者 三木  投稿日 08/9/28(日) 06:23:27  返信も含め全削除

「からゆきさん」とは、いったい何であったのか
山崎 朋子著「サンダンカ八番娼館」を読んで、深い感銘を受け、かつての日本の女性のことに、あまりにも無知であったことに、ショックを受けたのは、もう二〇年も昔になる、書棚を探しても、いつの間に消えていた。
「島原天草」を書くのには、どうしても「からゆきさん」のことに触れなければならない。
 札幌の中央図書館の倉庫に眠っていたこの本を借りてきて、あらためて読み直してみた。奥付に「昭和47年5月25日第一刷」と書かれているから、もう38年前にも前の出版であった。
女性研究者の山崎朋子氏が、からゆきさんを体験した老婆を、天草に訪れ、みすぼらしい荒ら屋に、3週間も起居を共にしながら、ようやく「からゆきさん体験記」を聞き出した。
親子ほども年の違うかつての「からゆき」さん、貧しい食事、乏しい衣類、すきま風のはいる藁屋根の破れ障子、ボルネオで使っていた座布団を敷きながら、起居を共にする裡に、二人は母と娘のような信頼感が湧いたのであった。
この人ならば自分の隠していた過去、触れたくない過去をぽつぽつ語ってもイイであろうという信頼感をもてるまで、ずいぶん日時がかかった。

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