旅順からの「坂の上の雲」1
新規投稿者 三木伸哉  投稿日 10/9/25(土) 10:03:20  返信も含め全削除
旅順からの「坂の上の雲」1
激戦地の旅順の町へ  
日本語教師として、大連に赴任したのは1999年の秋であった。
明けて2月、瀋陽の師範学校に勤務していた同期派遣のKさん親子、そして彼の教え子の俊秀の王君と、小雪舞う旅順の町をおとずれた。
「王君は、遼寧省のなかで日本語検定の1級取得、何万人も受験した1級のなかで、ナンバーワンの成績であった」とK氏がいう。
粉雪の舞う旅順の町は肌寒く、道いく人たちの表情も大連の街角に行き会う人とは違い、表情が暗く見えた。
 外国人侵入禁止区域という一画があり、街角には衛兵が立っている。その黒い銃口が我々に向けられている。何とも不気味である。

粉雪の舞う203高地へ
「皆さん、ここは外国人侵入禁止区域ですから、日本人だと分かれば何をされるか分かりません。危険です」と王君のことば。
203高地に辿り着くまで、二つのゲートをくぐらなければならない。外国人なら高い入山料金を払わなければならない。
「口を開けないでください。中国人のふりを御願いします」と言われた。
旅順は遼東半島の先端、大連から旅順口まで、わずか30qくらいの場所である。天然の良港であり、不凍港である。ロシアが、かつてこの港を狙い日清戦争、日露戦争の発端になった天下の良港であった。

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