旅順からの「坂の上の雲」8の1
新規投稿者 三木伸哉  投稿日 10/10/10(日) 06:34:14  返信も含め全削除
 旅順からの「坂の上の雲」8
日清戦争時代へ(明治27,28年)
「明治のはじめの日本の国ほど小さな国はなかったであろう」のナレーションで始まる渡辺 謙の重厚な響きは、当時の貧しくも坂の上の雲を目指す新生日本の姿を表現していて、小気味の良い言葉が続く。
「この古い城下町に、勝利は不可能に近いと言われたバルチック艦隊を打ち破る作戦原案を作成した秋山真之、そしてその兄の好古は、史上最強と言われるコサック兵を打ち破る快挙をやってのけた。
もう一人は俳句短歌という短詩系文学に血を入れて、中興の祖になった正岡子規である」とナレーションはつづく。
 
明治維新という時代はそれだけ青雲の志をもっていれば、出自がどうであれ、陸海軍の将軍にも、大臣にも、大学の教師にもなることのできた時代であることを、この小説にも、NHKの放映にも見られる、新しい国の明治の躍動感を伝えている。
 秋山兄弟と正岡子規の少年時代から青年に成長していく時代を追っていくが、その当時の国情、言論界、とりわけこんな貧しい小国がのし上がっていく過程の中での、非戦論や天皇への反逆行為の「大逆事件」はまだ出てこない。

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