道新海外駐在記者の国際問題講演会1
新規投稿者 三木伸哉  投稿日 10/11/12(金) 06:05:36  返信も含め全削除
道新海外駐在記者の国際問題講演会
 とき;2010年10月21日  ところ;札幌グランドホテル
「激動の中国―巨大国家の強さと危うさ」  前北京駐在 高山 昌行氏
1、        最近の情勢から (尖閣諸島問題)
尖閣諸島をめぐる動きから、中国漁船の船長逮捕に対して、その報復としてのフジタの会社の社員の逮捕、レアアースの輸出禁止、日中交換の交流会の中止など、そのほかさまざまの報復処置が出された。日本側の処理についても、国内から弱腰外交という批判にさらされて、民主党政権はその対応に追われていた。

★        10月16,17,18の反日デモは、長江以南の大都市で2万人にも達する反日デモに膨れ上がった。多くは大学生が主流であったが、職をなくした労働者もデモに参加した。2005年の小泉の靖国参拝の時の反日デモより数は多かった。中国ではデモは禁止されているが、徹底的に取り締まるわけでなく、中国政府は静観していた。野放し状態といってもいい。
 何故か?官制デモであったからである。つまり「やらせ」の要素が強い。今根強く中国政府に抵抗しているのは、格差の拡大への抵抗、農民の貧困からくる暴動、政府高官の汚職の取締りの手ぬるさ、それらを反日デモで隠ぺいしようとしている様子が十分うかがわれる。

★        2年後の国家主席が内定した。習近平である。反日教育の元祖である江沢民の後ろ盾、胡錦濤政権よりは反日的になるのではないかと予想されている。来日して天皇陛下にも接見したが、彼の履歴は胡錦濤などと違って中国の貧困地域の行政の責任者ではなかった。つまり農民や弱者の気持ちをどれだけ共感できるのか、妻は日本版紅白の常連のような大歌手である。


返信 5 三木伸哉  投稿日 10/11/12(金) 06:11:01  削除
★韓国の若者は日本を、日本人をどう見ているのか
日本の35年間の植民地支配を肌身に感じて記憶している年代は少なくなった。若者も教科書から、日本の帝国主義の支配がどのような内実であったかを教育されてはいるけれども、今の日本人の引き起こした歴史的な事実ではないという認識が圧倒的に強いようである。
 日本文化の影響を受けている若者は、三浦綾子や村上春樹の作品、日本のアニメ作品、大衆文化を段階的に取り入れてきた韓国の国家が、韓国と日本の国民の交流に明るい展望を感じている。
 韓国も20年ほど前までは、日本の退廃的なTVドラマや歌謡曲、文学作品にも厳しい目を光らせてきたし、一切日本文化を受け入れてこなかった時代が続いた。若者は日本に好意的な眼差しで見ていても、70歳以上の創氏改名、軍隊に徴用、従軍慰安婦などの体験を持つ世代には、この若者の文化(日本の文化に毒されていると)苦々しく思っている世代も多い。

★歴史認識の違いに唖然とする韓国人
韓国の若者が日本の同年代の若者との交流、留学生としての交流や旅行者として接するときに、日本人の若者の歴史認識のなさに唖然とするという。
これは大学センター試験に日本の現代史にかかわる歴史を出題していないからであろう。
竹島問題とは何か、韓国を35年間も支配して植民地にしたことの事実も知らない。これでは遠からず世界から相手にされない国民性を育んでいることになる。まさに国家の作為的な歴史教育の実態が、これからの世界に生きる日本の若者の教育をないがしろにしている。
 サムソン電機をはじめとして、飛躍的に成長している産業界、厳しい教育を受けて成長している若者(小中学生)の姿を、昨年の韓国旅行でこの目で確かめてきた。
 日本人は優秀な国民である。礼節をわきまえ、辛抱強くあの廃墟から立ち上がることのできた国民性をもう一度確認したい。韓国の一部の古老の人たちに植民地時代の両国の関係を見直そうという動きもあることも付記しておきたい。
返信 4 三木伸哉  投稿日 10/11/12(金) 06:10:02  削除
★ 劇的な日韓関係の修復の時代は
 金大中大統領と小渕首相の会談で、日韓関係は飛躍的によくなった。日本の低俗な文化は輸入してはいけない。映画も歌も一切ご法度であった。
しかしこの両者の会談以降、映画から音楽、文学書など、はじめは段階的に、そして堰を切ったように、交流が始まった。なんといっても韓流ブームの走りといわれる「冬のソナタ」に代表されるあのメロドラマが、日本人の中高年女性のハートを射止めて離さなかった。
儒教文化に代表される、親子の情愛の深さ、家庭第一主義の生活、なんといっても親を大事にする「孝」の精神が根強く残っている。
儒教の国とは簡単に言うと「箸を用いる国民」と言えば分りやすいけれど、儒教精神とその文化が一番色濃く残っているのは韓国であろう。

★ どうして日本の中年女性が「冬のソナタ」に夢中になったのか。
 日本の男性にはない韓国男性の優しさ、親を大切にするあの健気な気持ちは
もう日本人にはなくなった。韓国人男性の優しさ、肉体的にも隆々とした
逞しさに惹かれたという。大挙して韓国旅行が大流行している。
そして「ドラえもん」をはじめとして、「クレヨンしんちゃん」などが韓国の子供たちの心に灯をともし、日本ブームも起きている。
日本のドラマにはない儒教的な色彩の濃い、家族愛、(親子夫婦の情愛の深さ)
夫婦で貧しい家庭から立派な家庭に築き上げていくような物語(例 「おしん」をはじめとして「細腕繁盛記」など)のサクセスストリーの人気がある。

返信 3 三木伸哉  投稿日 10/11/12(金) 06:08:51  削除
「これからの韓国と日本」前ソウル駐在 井田 哲一氏
講演内容の全体の印象 
 ソウル大学の学生時代から七年間の韓国在住の体験は、実に豊富であり、
個人的な韓国人との付き合いの内容も披露されて、大変面白く内容の濃い講演会であった。日本と韓国の明るい展望を期待させてくれる内容であった。

★日韓併合100年目の今年
日清、日露の戦争で勝利した日本は1910年朝鮮半島を支配下に置いた。実質35年間の植民地支配であった。
 日本の世論には右も左も中庸もあり、日本の韓国支配、植民地にしたのは正しい選択であったとか、そのために今日の韓国の経済発展もあるという言説がまかり通っている部分もあるが、歴史的事実から正しい歴史認識をもつことは、人それぞれの立場があり、何が歴史認識として正しいのか判断するのは容易ではない。
 井田氏はまず北朝鮮のキムイルソン(初代国家主席)からキムジョンナムの3男の将来展望を語り始めた。祖父のカリスマ性を受け継いだ3男が後継者になるのは順当であろうという。
長男は金遣いが悪く、二男は女性的で男らしさに欠ける。消去法で3男が次の主席になるが、まだ27歳という年齢であるし、当分は妹の亭主が実権を握るであろう。ここらまでは、日本人ならだれでも理解できるところであろう。

井田さん自身がソウル大学の学生時代、韓国女性と将来を誓ってもいいような女性に巡り合った。しかし韓国併合時代を知っている父親は、「どうして日本人を選ばなくてはならないのだ」と烈火のように叱ったという。
創氏改名から、日本語の教育への徹底、皇民化教育の実態、日本軍兵役の義務、韓国女性慰安婦などの忌まわしい記憶のある年齢層には、娘の恋人が日本人であることをどうしても許すわけにはいかなかったのであろう。実話を語るのが微笑ましい。
返信 2 三木伸哉  投稿日 10/11/12(金) 06:07:45  削除
 ★ リーマンショックに対する対処の速さ   4兆元(50兆円)を拠出することは7日間で決定した。決めたらすぐ実行するシステムはやはり一党独裁であるからだろう。本家本元のアメリカでは70兆円手当したが一向に回復の見通しは立っていない。
  ★ 根強い北海道人気  2008年の道東で撮影された「冷やかしはだめよ」(邦題)は中国の映画市場でも素晴らしい人気をもたらした。風景絶佳にくわえて、日本人の礼儀作法や振る舞いの慎ましさがその人気の元であるようである。監督のインタビユーで「日本人は予想していたほど残酷な国民性ではなかった」という言葉が非常に印象に残っている。
   北海道を拠点としてビジネスチャンスを狙っている中国人が多い。北海道ブランド(例えばスープカレー、旭川の高級家具etc)など。中国人の日本の地名の認知度は1、東京 2、北海道 3、大阪である。北大だけでも1000人の中国留学生が来ている。
  ★ 今後の付き合い方
   日中の相互依存関係が基本であろう。国民性の違い(日本人の内向き、中国人の外向き志向、ビジネスチャンスをうまく軌道に乗せる政策が必要であろう。また中国人のアートディレクターは上海に多い。文化交流のチャンスも広げるように工夫しなければならない。
返信 1 三木伸哉  投稿日 10/11/12(金) 06:06:43  削除
★ 毛沢東、ケ小平時代は日本に対する反感は薄れていた。あれだけの侵略戦争の大虐殺、略奪、凌辱をほしいままにしていたのに、「悪かったのは日本帝国主義であり、日本国民にその罪はない」と、そして国防軍(蒋介石)と戦ってくれた恩顧さえも感じていた。
しかし江沢民時代からの反日教育(カリキュラムの改正、全国各地に戦争記念館を設置して、修学旅行に参観を義務づけたなど、私自身中国在住の2年間で小中学校、高等学校の歴史教科書を調べたし、戦争記念館にも足を運んだ。瀋陽郊外の「9・18記念館」<1931年の満州事変勃発>南京大虐殺記念館、北京郊外盧溝橋事件記念館など)

★ 何よりも大切なのは日本の若者に日本の現代史を教育されていないことにある。大学のセンター試験に現代史を出題していない現状は、若者を国際社会から遠ざける「何も歴史を知らない国民」に育ててきた。
  これは国家的な策謀といわれても仕方がない。国会議員の中にも歴史認識
に乏しい議員がますます増えるであろう。
2、中国国内の情勢の変化 
★ 少数民族問題について  56の民族から構成される中国人のうち漢族は93%くらい、その漢族支配はますます強固なものになっていくだろう。チベットの騒乱、新疆ウイグル地区の弾圧はごく新しい出来事であるが、これらの地区に漢族が入り込み、地下資源の発掘などを始めた。もともと不毛の地帯といわれた新疆ウイグルや、内蒙古にも天然ガスや石油、レアメタルの宝庫として、この10年来、発掘が盛んになり、会社の主要な幹部は漢族が支配している。
   内蒙古などはほとんどモンゴル人であったが、いまやモンゴル人は17%くらいしか居住していない。豊富な地下資源が発見されて漢族の支配下になっているからである。
  ★ 四川省の大地震から 2008年の5月のことであったが、公立小中学校の児童生徒が多数死亡した。校舎の手抜き工事から、全員死亡した学校もある。国家は手抜き工事を隠ぺいしている。(幹部と建築会社の癒着)、私立学校では堅牢な校舎を建築したので、一人も犠牲者を出さなかった学校もある。
   一人っ子政策を続けている中国人にとって、一人っ子のわが子を失う悲しみははかりしれないであろう。

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