回想中国 3    大学生の軍事訓練1
新規投稿者 三木伸哉  投稿日 11/3/13(日) 06:42:29  返信も含め全削除
指導者は旅順からの兵隊
   9月1日から新学期が始まった。新入生のフレッシュマンは、1000人ほど彼らは入学から3週間ほど、軍事訓練が開始される。
指導するのは、旅順から派遣された本物の中国軍人、きびきびとしたその態度、号令をかかる声の張り、鋭い眼光、近くを通るだけでも緊張感が漂ってくる。
9月の4時過ぎても残照が強く、摂氏35度を超している。
 約1000人の新入生が、一組50人ほどのグループに分かれる。朝8時から焼け付くような炎天の下で、グループごとに訓練が開始された。
まず整列、行進の訓練、50人のグループにチーフ1,サブ2の3人の指導者がついている。中国語の号令はよくわからないけれど、きびきびした態度で指導が開始された。
 グループ毎の評価と再訓練
大連水産学院は、小高い丘の上にある。黄海に日が沈むころもまだ訓練が続く。
グループが1000人の大集団になり、全員セーラー服を身にまとい、夕日を浴びながら行進していく姿は、日本では見ることのできない光景であった。
 日本で見たのは、明治外苑の雨の学徒出陣のニュースの映像であった。あのころはまだ小学生、戦地に赴く若者の行進に、幼いながらも興奮の眼差しで眺めていた。

返信 1 三木伸哉  投稿日 11/3/13(日) 06:43:43  削除
このグループ単位の行進が大勢の審査員の先生の目にどう映るかが問題。訓練を開始してから約10日後、第一次の審査が行われた。
審査結果、いい点数がもらえなかったグループは、時間外の訓練をする、6時頃太陽が西の端に沈みかける頃、黄海を背に一糸乱れぬ行進が続く。そのような訓練をとおして学生たちは規律と秩序の大切さを学んでいくのであろう。

学生たちの軍事訓練の評価は
学生たちはあの炎天のなか、ジリジリ照りつける太陽の下での訓練を、どう思っているのであろう。前年に訓練を終えた2年生の学生にきいてみた。
ほとんどの学生がこう答えた。
「訓練は厳しいものですが、今までの人生で一番充実した訓練でした。あの訓練から、厳しさ、集団の秩序を勉強したように思います」異口同音の応えであった。   彼らは一人っ子政策の始まった頃の生誕である。
子ども一人に、6人の大人(両親、父親の両親、母親の両親)に甘やかされて育てられた。ちやほやされるのは日本と同じである。
その家庭環境のなかで、このような厳しい訓練はなかったのであろう。

日本の若者が、自衛隊の一日体験、会社訪問での訓練で、目を覚ますことが多い。日本の大人は若者に媚びて、甘やかしすぎていないだろうか。もっともっと厳しい訓練を、若者自身が望んでいる場合も多いような気がする。
この中国の大学における軍事訓練は、江沢民時代から開始されたという。

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