男4人の台湾訪問(台湾の今昔) 2、圓山大酒店での一夜
新規投稿者 三木伸哉  投稿日 11/7/28(木) 05:45:21  返信も含め全削除
男4人の台湾訪問(台湾の今昔) 2、圓山大酒店での一夜
大酒店とは大きなホテルのことであり、中国語を習った時は戸惑った。大きなビアホールかと思ったりもした。O隊長から「宿泊を少し豪華にして1泊目と4泊目は台北市の最高級のホテルにしたよ」と言われたので、楽しみに到着を待っていた。「旅館」と書かれているところは、いかにも場末の安宿と相場が決まっている。
8時ころそのホテルに到着。まず威風堂々たる玄関に度肝を抜かれた。安近短のアジアめぐりが多かった退職後の旅めぐり、こんなホテルに泊まってもいいのだろうかと尻込みするような門構え、フロントの前にある大きな花瓶には、3Mほどの高さに一回り10Mもありそうな、花が活けられている。

日本の大震災の後遺症がいまだに尾を引き、避難所暮らしをしている人が多いのに、申し訳ない気持ちで、こんな豪壮なホテルに宿泊してもいいのであろうか、という気持ちが一瞬よぎった。
このホテルは国賓クラスを接待するために建てられたという。人相風体どうみても、日本の退職後の好々爺にしか見えない4人組である。料金は前払いであるし、すべて勘定は済ませてあるので、追加料金も無し、安心してツインルームにたどり着いた。

返信 1 三木伸哉  投稿日 11/7/28(木) 05:46:29  削除
同室者はいつもF先生、20坪はあると思われるリビングルーム、その隣は同じ大きさのベッドルーム、合計40坪はありそうな部屋であった。荷物の整理をして、二人とも布袋様のような腹を隠すこともなく、「運動会でもできそうな広さだね」とつぶやいていた。
やがてOさんとTさんが酒とつまみを携えてやってきた。4人とも意気軒昂、1日目であるから疲れも無く、小一時間ほど大きな声で語り合っていた。

トントンとノックの音が
広い部屋のなかで、大声で談笑していたとき、トントンとノックの音がした。
大陸では「マッサージはいかがですか」というお誘いもあった。こんな時間に、妙齢のご婦人の到来かと思った。
ドアを開けると、「あのー、少し声が大きいのですが、うるさいのです」という日本人男性の声がした。
そして4人の我々を一瞥して、屈強そうに見えるTさんお姿を見てからか、
「このホテルの間仕切りはどうなっているんでしょう、筒抜けに声が聞こえるようなホテルでは困りますよね。一応フロントに話してみましょう」といって立ち去ろうとした。
「ああそんな造りになっているとは、知りませんでした。スミマセン気を付けます」と陳謝。
それからひそひそと30分ほどで第一夜の酒席はおひらきとなった。

それにしても国賓級の接待所に建てられた大ホテルに、隣室の声が聞こえるような作りであるとは予想だにできなかった。フカフカのベットに潜り込んで、今まで訪問したアジア諸国の旅の思い出を語っているうちに深い眠りについた。

返信する

パスワード

一覧へ戻る】 ※最新の画面を表示するには再読み込みしてください.