<32>独自の注文生産市場の開設をしてはどうか
新規投稿者 阿座上洋吉  投稿日 09/1/25(日) 22:30:07  返信も含め全削除

1.注文生産市場の新規に開設しては
 注文生産市場は、既製品市場とは売買による引渡形態が大きく相違するのであるから、既製品市場とは分離独立をさせるべきではなかろうか。つまり既製品市場の特色は、生産行為が先行するため、売買契約の前に現品が市場に提示され、購入者側は現品を確認し安心して取引することができる。購入者側の一番重要なことは、品質や機能等を十分に確認することであり、納得した上で取引することができるのである。そのため、市場における取引双方の対等性や公平性が必然的に保たれるのである。これに対して注文生産の場合は、現品がないため品質や機能等の確認が出来ない。しかも、既製品市場にはないオリジナルな注文品の生産を依頼するのであるから、既製品の取引に比べ、取引は慎重にならざるを得ないのである。このように注文生産の取引は、既製品取引と大きく違うのであれば、取引市場を既製品市場から分離して、独自の市場を設置しても良いではないか。仮に独自の注文生産市場が開設されれば、独自の研究も進むことが期待できるではないか。

2.注文生産独自の市場の開設
 既製品市場から注文生産市場を分離することは、先物売買の市場が参考になるものと考えられる。先物売買は売買契約が先行し、現物の引渡が後日になる形態であるから、注文生産取引と先物売買取引は、非常に類似している部分が多く参考になるはずである。いずれにせよ既製品市場とは、別な角度から検討すべきことが多く存在するのである。既製品市場で利用されているJIS規格のような品質評価に関する制度についても、注文生産の場合は独自のものが必要であり、品確法や適正化法、総合評価方式のような独自の制度が必要になること自体が、既製品市場と注文生産市場とは大きく相違している証拠である。

3.注文生産市場ができたとして
 仮に独自の注文生産市場ができたとすれば、既製品市場と相違する点の究明が進み、注文生産市場に関する独自の法令について研究が進むかもしれない。しかし、現在の品確法や適正化法、総合評価方式を超える制度が出来るとも思えないが、少なくとも既製品市場とは大きく相違する点の研究が進むに違いない。その研究が注文生産市場の悩みが浮き彫りにすることになる。この点の難問や悩みの研究が公表されると自体が重要であり、公共調達の注文生産に競争性を入れながら不具合を解決することができるか、多くの研究者によって研究が進む可能性がある。仮に研究が進んでも解決策がないかもしれない。しかしそれでも良いのではないか。何故なら談合が起きる要因や売買契約の時点で起きる不具合の問題が公表され、国民の理解が進む可能性がある。民間取引では一般競争入札のような不合理な取引が行われない理由だけでも公表される。公共調達が無理に競争原理を入れる結果の問題点が浮き彫りにされるだけでもよいのではないか。

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