人材教育研究部会

2002/1/4

人材-1 新時代の新しい人材の要請

人材-1-1 IT化時代の新しい人材が要請される

(1) エネルギー革命・動力革命・IT革命時代の人材
 
経済の発展は、新しいエネルギーの発見により拡大してきと言っても過言ではない。それは新エネルギーの発見が次に動力革命を引き起こしたからである。人類が木材をエネルギーとしていた時代は、人力・動物力を中心に経済活動をしていた時代である。石炭エネルギーの発見によって蒸気機関が発明され、これを動力源として英国に産業革命が起き、近代科学時代の先頭を切って経済発展を遂げたのである。次に米国で大油田が発見されるとガソリンエンジンの発明が起こり、近代的経済発展の第二段階に至ったのである。更に水力・石炭・石油からの二次エネルギーである電力の発明でモーター革命が起こり、日本は小型化したモーターによって、近代的経済発展の第三段階で世界の仲間入りを果たしたのである。近年のIT化による頭脳革命は、経済発展の第四段階に入り新しい人材の要請が起きている。

(2)新しい共通言語の出現で新しい人材が要請されている
 近代経済発展の第四段階は、IT化による近代科学技術の統合化現象である。全ての事象をデジタル信号という共通言語によって、あらゆる仕事をデジタル信号によって統括することが出来る見通しがついたことである。従来は、経済活動を貨幣評価という共通言語を用いて統括していたのである。この貨幣評価の共通言語によって経営してきたのである。これに対して新しい共通言語のデジタル信号が登場したのである。デジタル信号は多くの事象を共通情報として処理する言語であり、長い間君臨した経営の道具であった貨幣評価の公準に代わって、デジタル信号の威力が出てきたのである。この道具の使い道は無限大の可能性をもっており、その力は未知数である。この時代に対応する新しい人材が要請されるが、単なるデジタル技術の問題ではなく、新しい共通言語時代の思想を持った人材が要請されている。

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