変 貌 す る 会 計
株 式 会 社 資 本 会 計
＜建設業経理事務士２級，１級財務諸表を中心に＞
地域経済研究所
監修 理事長 阿座上 洋 吉
北海学園大学経済学部教授
執筆 研究員 宮 田 清 伸
札幌商工会議所生涯学習センター
Chief Planner
は じ め に
我々は，建設業経理事務士試験の受験者のために，平成８年度より清文社より「建設業
経理事務士受験ワークブック」全６冊を刊行してきた。
幸いにして，３〜１級受験ワークブックの本シリーズは読者から好評をもって迎えられ
てきた。
ところがここ数年，国際会計基準統一化の動きから，我が国においても会計制度の改革
が急速に進められてきた。各級ワークブックは参考解説を含めて内容のアップデートに努
めてはいた。
しかし，商法を例に採れば，平成１３年６月，１１月，１２月，平成１４年５月と矢継
ぎ早に改正されている。また，企業会計基準委員会からも企業会計基準が矢継ぎ早に公表
されている。あまりにも急激な改革のため，ワークブックの改訂に手が付けられないまま
日時が経過した部分もあり，学習者に多大なご不便をお掛けし心苦しく思っていた。
そこで，遅ればせながら作成したのが本小冊子である。
特に，ワークブックの未改訂部分である株式会社の資本会計に焦点を当てて，受験学習
の一助にしていただくべく編纂した。新しい法律や規則によって，建設業経理事務士の１
級レベルで要点整理をしたものである。一部には会社の設立や利益処分のように２級の範
囲にも関係しているものもある。
また，１級範囲の為替換算会計も書き加えたので，参考にしてほしい。
なお，お手元のワークブックの解説と本小冊子の内容とが異なる場合には，最新法令に
よる本小冊史の内容を優先させて学習に取り組んで頂きたい。
試験まで残すところ２ヶ月余りとなった。簿記は技術である。繰り返しの記帳や計算の
訓練によって，是非とも合格の栄冠を手中にして頂きたい。
合格証書は，我々と学習者が協働した成果の証しであると確信する。
２００２．１２．２４
監修 阿座上 洋 吉
執筆 宮 田 清 伸
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第１節 会計制度の動向
第２節 国際会計基準のインパクト
第３節 商法改正の動き
第１節 原価会計から時価会計へ
第２節 フロー重視の会計からストック重視の会計へ
第３節 個別財務諸表から連結財務諸表へ
第１節 額面株式の廃止
第２節 払込資本の会計
第３節 種類株式発行の会計
第４節 特殊な株式発行の会計
第１節 自己株式の取得と処分の自由化
第２節 自己株式及び法定準備金の取崩等に関する会計基準
第３節 自己株式の処分及び消却時の帳簿価額等
第４節 法定準備金取崩等の会計
第５節 損益計算書の表示例
第１節 １株当たり当期純利益開示制度
第２節 １株当たり当期純利益の算定
第３節 潜在株式調整後１株当たり当期純利益の算定
第１節 国際化と会計問題
第２節 換算対象
第３節 換算方法
第４節 取引時の換算に用いる外国為替相場
第５節 決算時の換算基準
第６節 為替差損益の処理
第７節 為替予約の処理
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